後ろ姿の描画について紹介します。
概要
後ろ姿は描画する頻度が少ないため、慣れていないため描画が難しく感じます。この記事では後ろ姿を描画する際のTipを紹介します。
真後ろからの描画
全体のバランス
描画するキャラクターの全体バランスを決定します。
デフォルメ度合いやキャラクターの身長などを決めて、バランス決めをします。
個別のパーツを描画する前に全体の比率やバランスを決めます。先にバランスを決めないと意図した大きさでキャラクターを配置できません。
上半身
最初にあたりを取ります。頭部の幅と上半身の幅をほぼ同じにします。よりリアルな絵柄を利用する場合は、大柄なキャラクターを描く場合は頭部よりも幅を広くします。
左右対称となるようバランスを取ります。
あたりに従って外形の下書きをします。あたりのボックスから大きくはみ出ないように描画していきます。
肩幅をどの程度にするか、腰の幅をどの程度にするかで試行錯誤があるかと思います。
肩はあたりのボックスの外側に描画します。
下書きの線を参考にして線を取り出します。実線を描画して完成です。
頭身が低い場合(デフォルメが強い場合)の例です。
デフォルメが強い場合は、肩幅を狭くしてバランスを取ります。
あたりに従って外形の下書きをします。腰の幅をどの程度にするかはある程度試行錯誤があります。
肩はあたりのボックスの外側に描画します。
下書きの線を参考にして線を取り出します。実線を描画して完成です。
補足:腕の線の処理
輪郭の線を描く場合に処理が難しい場所の一つとして腕と胴体の付け根の部分があります。
腕より、肩のほうが背中側に出っ張るため、胴体の線を手前側にして書くとうまく処理できます。
肩側に大きく張り出すように描いても(右側の例)不自然には見えないです。
または、線を描画しない方法もありです。(下図)
逆に腕の線を手前側に書いてしまうと違和感が出てきてしまいますので、注意が必要です。
下半身
最初にあたりを取ります。胴体の幅から足の幅までは、ほぼ同じ幅にします。よりリアルな絵柄を利用する場合は、縦長にします。
あたりに従って外形の下書きをします。あたりのボックスから大幅にはみ出ないよう描画します。
下書きの線を参考にして線を取り出します。実線を描画して完成です。
頭身が低い場合(デフォルメが強い場合)の例です。
デフォルメが強い場合は、肩幅から胴体の幅までを狭くしてバランスを取ります。
あたりに従って外形の下書きをします。腰の幅をどの程度にするかはある程度試行錯誤があります。
下書きの線を参考にして線を取り出します。実線を描画して完成です。
斜めからの描画
全体のバランス
描画するキャラクターの全体バランスを決定します。
デフォルメ度合いやキャラクターの身長などを決めて、バランス決めをします。
補足:肩やお尻の出方
標準的なバランスの場合、肩とお尻の一番高い位置が同じ程度になるとバランスがとりやすいです。(下図左)
直感的なイメージでお尻を大きくして後ろに出して描画すると、バランスが悪くなり全体のバランスがとりにくくなります。
上半身
斜めからの描画の場合もはじめに、あたりを取ります。斜めからの視点になるため、若干当たりの形状が複雑になります。
頭部のあたりは立方体、または直方体でとります。頭部のあたりについては
こちらの記事を参照してください。
上半身のあたりはつぶれた6角形のような形状でとります。上半身のあたりについては
こちらの記事を参照してください。
あたりを取ります。胴体の幅と頭部の幅をキャラクターの体格の比率通りに合わせておきます。(今回は頭部の幅と胴体の幅は同じとしました)。
また、頭部と胴体の位置関係にも注意します。バランスを取るのが難しいため、おかしいと感じたらこの段階で何度か描き直しをします。
今回はこちらのあたりで進めることにします。
あたりに従って外形を下書きします。
下書きの線をもとに、外形や細かい部分を描画します。
実線を描画して完成です。
頭身が低い場合(デフォルメが強い場合)の例です。
デフォルメが強い場合は、肩幅を狭くしてバランスを取ります。
あたりに従って外形を下書きします。
下書きの線をもとに、外形や細かい部分を描画します。
実線を描画して完成です。
下半身
あたりを取ります。下半身の胴体部分は5角形に近い台形の形状であたりをとっています。脚は縦に長い直方体でとっています。
あたりの外形を参考にしつつ体のラインを書いていきます。
下書きの線をもとに、実線を描画して完成です。
頭身が低い場合(デフォルメが強い場合)の例です。
デフォルメが強い場合は、肩幅を狭くしてバランスを取ります。
あたりを取ります。デフォルメが強い場合でも下半身の胴体部分は5角形に近い台形の形状であたりをとっています。
あたりの外形を参考にしつつ体のラインを書いていきます。
下書きの線をもとに、実線を描画して完成です。
著者
挿絵などのお絵描き担当。以前はオタクライフにどっぷりつかっていたが、最近は体力が衰えたためかやや引き気味。
現在も趣味で細々と制作活動中。
最終更新日: 2021-05-31
改訂日: 2021-05-30
作成日: 2015-08-10