スタイルの良いキャラクターを描くTips - キャラクターのスタイルを強調する

スタイルの良いキャラクターを描くTipsを紹介します。

概要

キャラクターを普通に描いただけでは、ありきたりなキャラクターに見えてしまい、魅力的に見えないことがあります。キャラクターを魅力的に見せるためには、スタイルを良くしたり、目立たせたりしなくてはいけません。
スタイルを良くしたり、目立たせるためには実写的に描くだけではなく、演出としてキャラクターのスタイルや見栄えを強調する必要があります。この記事では、キャラクターのスタイルなどを強調するためのTipsを紹介します。

スタイルを強調させる体の描画

身長・頭身

頭身が高いほどスタイルが良いとされていますので、頭の大きさを小さくし、頭身を高くするとスタイルの良さが強調できます。標準的な手法です。ただし、頭身を極端に大きくしたり小さくすると、自身の絵柄や作風とかけ離れてしまいますので、注意が必要です。

体の比率

女性の場合、胸などを大きく描くことでスタイルの良さを表現できますが、「女性の胸の書き方」でも紹介したおとり、胸の大きさは絵の見栄えには影響を与えません。スタイルの良さを強調する場合は、腰のサイズを変更して胸や腰を強調したほうが効果的です。

こちらのキャラクターを例にします。


スタイルを良くしようとして、胸や臀部を大きく描いたり、肉付けを良くしたのですが、なんだか太ったおばさんのようになってしまいました。パーツの大きさは、スタイルの良さの見栄えにはつながらないことがわかります。(右側が元のキャラクターです)
(この絵の胸の描き方の問題点についてはこちらの記事も参照してください。)


次に先ほどのキャラクターの腰を細めに絞って描いてみます。こちらのほうがスタイルの良さが表現できているように見えます。(右側が元のキャラクターです)
絵柄でおおよその肩の幅が決まってしまうため、パーツの大きさを大きくすると太って見えてしまいます。そのため、細い場所をより細く描くことで対比を強めてスタイルの良さを表現します。

足を長くする

足を長くすると、比較的簡単にスタイルの良さを表現できます。イラストなどの絵の場合は実際の長さよりも長く描いても不自然にはなりにくいです。

こちらのキャラクターを例にしてみます。


腰の位置を高くして足の長さを長くします。スーパーモデルのように、スタイルが良くなって見えます。また、より男らしく見えます。足を長くすることで男女のキャラクターの描き分けもできます。(右側が元のキャラクターです)


一方腰の位置を低くして足の長さを短くした場合です。スタイルの良さが無くなり「どんくさく」なったように見えます。一方で、より女性的なスタイルになります。「その辺にいそうな女の子」が表現できますので、恋愛まんがなどのキャラクターで使えます。(右側が元のキャラクターです)

(この辺は好みの問題だと思われますが) 恋愛まんがのヒロインなら左のキャラクターのほうが良さそうに思いませんか?

スタイルを強調させる衣類

体のライン

体のラインが出る服を着せたほうがスタイルの良さを強調できます。
下図は体のラインが出ない、または出にくい衣類です。ゆったりした衣類になりますが、スタイルや見栄えはあまりよくないです。


下図は体のラインを出すように描画した衣類です。腰の部分で絞ったり、体にフィットするタイトな衣類を着せます。体のラインが出るため、スタイルを強調する効果が高くなります。

スタイルを強調する衣類

先の、スタイルを強調させる体の描画でも述べた通り、女性の場合は腰の細さが強調されるとスタイルの見栄えが良くなります。腰の細さを強調する衣類を着せると効果的です。

腰が細く見えるようなデザインや、立体感を強調する螺旋模様があると、よりスタイルを強調することができます。

著者
挿絵などのお絵描き担当。以前はオタクライフにどっぷりつかっていたが、最近は体力が衰えたためかやや引き気味。
現在も趣味で細々と制作活動中。
掲載日: 2014-08-10
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