服の皺の描き方

服の皺(しわ)の描き方を紹介します。
写実の正確さよりもそれっぽく見えるものを手早く簡単に書く方法です。

基本方針

服の描き方でも紹介した通り、服の皴は忠実に描くと手間もかかることと、形状も複雑で難しいため描かないことが一番です。

描き方

とは言え、どうしても皺が描きたい場合もあります。この記事ではそれっぽく見える服の皴の書き方を紹介します。

今回はこちらの下絵の服を描いてみます。いわゆる「だぶだぶの服」が曲げたひじの部分で皺になっている状況です。

輪郭のみで表現する

服の内部の皴は描かず輪郭の線のみを取り出します。


下絵を外した結果がこちら。輪郭のみでも皺があることを見せることができます。

輪郭+内部の皴を簡略化

内部に全く皺がないとそれらしく見えないため、適当に簡略化した皺を描いたものが下図です。それらしく見えます。

細かく描く

細かく描く場合の例です。


下絵を外した状態です。描きこみ過ぎ感がありますが、それらしく見えます。あまりお勧めはできません。

どう線を描くか

細かく皺を描く場合、どのようにして、それらしい線を入れるかがポイントになります。下図のように大きさの違う円柱が重なっている、あるいは円柱が互い違いに重なっているモデルをイメージして線を入れるとそれらしく描けます。


または、下図のように円錐台形が複数連なっているモデルをイメージしてもうまくいきます。


皺の造形を破綻なくきっちり描くのはかなり難しいので、省略するほうがおすすめです。下図もそれらしくは見えますが、細かい部分では立体的に破綻があります。

その他の例

キャラクターにだぶだぶの服を着せる場合の例です。


この場合も先のモデルで紹介した円錐台形を組み合わせるモデルであたりをとります。


あたりに合わせて外形を描きます。内部の線は描きこみを増やさず、ほどほどにします。


線を取り出して完成です。

著者
挿絵などのお絵描き担当。以前はオタクライフにどっぷりつかっていたが、最近は体力が衰えたためかやや引き気味。
現在も趣味で細々と制作活動中。
掲載日: 2013-06-17
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