StarTeam 試用のまとめ

一通り、簡単なStarTeamの使い方を見てきました。基本的な使い方は、プロジェクトを取得し、編集し、アップデートをして、コミットするという方法でコードを更新していきます。
 Delphi 2005の統合された環境からでも、コミットやチェックアウトは問題なくできました。また、分岐などの部分ではスタンドアロンクライアントを使う必要があるようです。基本的な機能は完備されていることから、新規に導入する場合は問題ないといえるでしょう。
 StarTeamではユーザーごとの細かいセキュリティーやリポジトリへアクセスできる時間帯などをGUIで簡単に設定することができます。また通信の暗号化なども、GUIの設定画面で簡単に決めることができるので、セキュリティー面は非常によくできているといえます。また、Delphi2005のIDEから変更履歴や変更された内容を任意のリビジョン同士で比較させ、変更点を見やすい形で表示させることもできます。
 問題となるのは、すでに他のバージョンコントロールシステムを使っている場合です。Visual Source Safeの場合はStarTeamに取り込み機能がついているようですので、それを用いてインポートすればよいと思いますが、CVSを導入していた場合、特に移行のためのツールなどは用意されてはいないようです。このため履歴などをコンバートすることは今のところできないようです。
 また、WinCVS+CVSのような開発環境に慣れていた方は、StarTeamのGUIやDelphiの統合機能は少し貧弱に見えるかも知れません。具体的にはファイルの追加やリポジトリからの削除があまりよくない部分や、アップデート時にファイル単位のアップデート状況が表示されないこと、完全にファイルを閉じないと 更新内容が反映されないことなどが挙げられるかと思います。CVSを使っているユーザーは、ライセンス料の問題もありますが、それ以上に、CVSのほうがクライアントのGUIまわりの完成度が高いだけに、移行は躊躇するかもしれません。
著者
iPentecのメインプログラマー
C#, ASP.NET の開発がメイン、少し前まではDelphiを愛用
掲載日: 2007-02-01
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