グラフの範囲を自動更新する - Excel

Excelで日々追加されるデータなどの場合、グラフの範囲を自動更新したい場合があります。この記事ではグラフを自動更新する手順を紹介します。

概要

Excelのグラフ範囲を自動更新する方法として、次の2つの方法があります。
  • 値が入力されているセルの範囲を返すデータ範囲を名前定義しておき、そのデータ範囲を利用してグラフを描画します。値が入力されているセルの範囲を返すデータ範囲は十分大きな範囲で作成しておきます。
  • テーブルを利用します

セルの範囲を返すデータ範囲を名前定義する方法

十分大きなデータ範囲を名前定義する

Excelを起動し、下図の表を準備します。


"日付"のセルを選択し、リボンの[数式]タブをクリックし、[名前の定義]ボタンを押します。


下図の[新しい名前]ダイアログボックスが表示されます。名前の定義の詳細に関してはこちらの記事を参照してください。
[新しい名前]ダイアログボックスの[名前]の欄に"date"と入力します。この名前は任意です。わかりやすい名称を設定します。
[範囲]は"ブック"とします。参照範囲を下記に設定します。
=OFFSET($B$3,0,0,COUNTA($B$3:$B$1000),1)


記述の意味は下記になります。
=OFFSET((見出しのセル下のデータの先頭セル),0,0,COUNTA((見出しのセル下のデータの先頭セル):(データ範囲の十分下方のセル)),1)
補足
OFFSET関数は引数に与えられた数値の範囲を返します。詳細についてはこちらの記事を参照して下さい。
補足
COUNTA関数は値が入力されている(空白でない)セルの個数を求めます。詳細についてはこちらの記事を参照してください。

続いて"値"のセルを選択し、リボンの[数式]タブをクリックし、[名前の定義]ボタンを押します。下図の[新しい名前]ダイアログボックスが表示されます。
[新しい名前]ダイアログボックスの[名前]の欄に"value"と入力します。この名前も任意でかまいません。
[範囲]は"ブック"とします。参照範囲を下記に設定します。
=OFFSET($C$4,0,0,COUNTA($C$4:$C$1000),1)


記述の意味は下記のとおりです。
=OFFSET((見出しのセル下のデータの先頭セル),0,0,COUNTA((見出しのセル下のデータの先頭セル):(データ範囲の十分下方のセル)),1)

グラフの作成

続いてグラフを挿入します。リボンの[挿入]タブをクリックします。グラフのボタンをクリックし、 作成したいフラフの種類のボタンをクリックして、グラフを挿入します。



グラフが挿入できました。今回は棒グラフにしました。

データ範囲の変更

グラフをクリックし、右クリックでポップアップメニューを表示します。メニューの[データの選択]メニューをクリックします。


[データソースの選択]ダイアログが表示されます。左側の[凡例項目(系列)]欄の[値]をクリックし選択します。選択後上部の[編集]ボタンをクリックします。


[系列の編集]ダイアログが表示されます。
系列名はそのままとします。系列値を以下の文字列に変更します。 "value"は先程"値"のデータエリアを名前定義した名称になります。入力ができたらOKボタンを押します。
=Sheet1!value


[データソースの選択]ダイアログに戻ります。続いて右側の[値(項目)軸ラベル]の[編集]ボタンをクリックします。


[軸ラベル]ダイアログボックスが表示されます。
[軸ラベルの範囲]欄を以下の文字列に変更します。"date"は先程"日付"のデータエリアを名前定義した名称になります。設定ができたらOKボタンを押します。
=Sheet1!date


設定は以上で終了です。[OK]ボタンを押して[データソースの選択]ダイアログボックスを閉じます。


動作確認

1行下に日付と値を入力します。値を入力するグラフに自動で入力した日付と値が反映されます。


さらに下に値を入力するとグラフの項目も増え、値もグラフに反映されます。

テーブルを利用する方法

データが入力されている部分をテーブルに変換してよい場合は、簡単な手順で対応できます。

テーブルの作成

下図の表を作成します。


表の部分を選択して、ツールリボンの[挿入]タブをクリックし、[テーブル]ボタンをクリックして選択範囲の表をテーブルに変換します。 テーブルに変換する手順の詳細はこちらの記事を参照してください。


グラフの挿入

テーブルを選択した状態で、ツールリボンの[挿入]タブをクリックしグラフボタンをクリックして、グラフを挿入します。


今回は折れ線グラフを挿入しました。

値の追加

テーブルに値を追加します。テーブルの一番下の行にカーソルを移動し、右gクリックします。下図のポップアップメニューが表示されます。 メニューの[挿入]サブメニューの[テーブルの行(下)]の項目をクリックします。


テーブルに行が追加されました。


日付と値を入力します。値を入力するとグラフの範囲が自動で更新され、グラフに入力した日付と値が反映されます。


同じ手順を繰り返してテーブルに行を複数挿入できます。テーブルに行を追加して値を入力すると、折れ線グラフも自動で更新されます。


テーブルを利用して、グラフを自動更新する手順を紹介しました。

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著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。
掲載日: 2013-11-03
改訂日: 2023-08-28
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