OLYMPUS OM-D E-M5 のレビュー

OLYMPUS OM-D E-M5 のレビューです。

購入の動機

Lumix DMC-GX1にM.ZUIKO DIGITAL ED 12mmを取り付けて使っていたのですが、仕上がりに違和感がありました。撮影はきれいにできており、画質もよいのですが、なんとなく満足できませんでした。E-P3に戻ろうか、どうしたものかと考えていたところ、Olympusから新型のE-M5が発売されたのでこちらに乗り換えてみることにしました。

購入

Amazonで購入しました。今回はブラックモデルのレンズキットを購入しました。なお、シルバーモデルもあります。

あわせて液晶保護フィルム、予備バッテリーも購入しました。海外に出かける場合は撮影枚数も増えますので、予備を1つは持っていったほうが良いです。

梱包

梱包は下図です。やや大きめの箱に入っています。


内容物は下図です。本体、レンズ、外付けフラッシュ、フラッシュケース、USBケーブル、バッテリー、充電器、ストラップが入っています。


外観

一目見た印象は、想像以上にコンパクトな印象です。Webページの画像やカタログの印象よりかなり小さく感じます。


また、レンズキットで付属している、"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ"の長さも思っていたほど長くはありません。

付属品

充電器

充電器は下図です。PENシリーズの充電器と同様で直接コンセントに接続するのではなく、ケーブルで接続するタイプです。


ケーブルが長くて太くかさばるため、以下の直結アダプターを利用しています。こちらにすると場所を取らずコンパクトに持ち運びできます。

USBケーブル

本体と接続するためのUSBケーブルです。カメラ側のコネクタの形状は独自の形式です。この付属品のケーブルでないと接続できないようです。


フラッシュ

E-M5ではフラッシュは外付けになります。フラッシュ用のケースも付属しています。

デザイン

Webカタログなど正面から見た写真を見る限りでは「なんと古めかしいデザインか」という印象でしたが、実機の立体物を見ると古めかしいという印象は感じませんでした。PEN E-P3のデザインよりは今風な感じがしました。

重量

最初に持った感じはかなり軽い印象です。PEN E-P3やNikon V1のようにずっしりとした重さはありません。実際はE-M5のほうが重いのですがそれほど重いという印象は持ちませんでした。使い続けていると適切な重さを感じるようになってきます。

操作性

画面

液晶画面やEVFの画面、画面レイアウトはE-P3とほぼ同じです。絞りやシャッタースピードは画面の下部に黄色の文字で表示されます。設定画面もE-P3と同様です。PENシリーズを使い慣れている方はそのまま移行できます。また、背面のディスプレイも有機ELディスプレイを採用していますが、E-P3からは改善されており、彩度の高さが抑えられており、気になりませんでした。

EVF

E-P3のオプションのEVFはざらつきや粒状感、ちらつきがありましたが、E-M5のEVFはかなり改善されていました、僅かにちらつきはありますが、粒状感やざらつきはかなり低減されています。通常の利用ではストレスなく使えると思います。

初期状態では背面ディスプレイにはファインダーのライブビューは表示されません。PENシリーズのように、背面液晶で利用する場合はファインダーの右わきにある表示切替ボタンを押すと、背面ディスプレイにファインダーのライブビューが表示されるようになります。


近視や遠視の方はファインダーの左わきにあるダイヤルを回すことで視度の調整ができます。

ダイヤル、ボタン

ダイヤルは手前のダイヤルは距離が遠い感じもしますが、回しやすく操作性も良好です。ボタンはクリック感がなくボタンの押し込みのストロークが長い"フカフカ"なボタンになっています。PENシリーズではクリック感のあるボタンであったため、PENシリーズから移行した場合、慣れるまでは操作しにくいと思われます。また、レンズの取り外し時に左のモードダイヤルをうっかり回してしまうことがありました。気づかないうちにモードが変わってしまうことがあるかもしれないので、ちょっと注意です。

シャッター音

PENシリーズのシャッターとは印象が大きく違います。シャッター音はかなり静かになっており、また振動がほとんどありません。使用感としてはSONYのα77のシャッターに似ていると感じました。E-P3の「ぱちり」という感覚ではなく、モーター音がするだけの感覚です。

連続撮影

ストレスなくパシャパシャ撮影できます。シャッターの駆動が速いせいもあり、かなりスムーズに撮影できます。

5軸対応手振れ補正

非常に強力です。シャッター開放時間が長い場合でもかなりの手振れを抑えてくれます。E-P3での低ISO値の撮影結果E-M5での低ISO値の撮影結果を比べるとよくわかります。

動作音

電源を入れると、ファンの回転音に似たホワイトノイズのような音が聞こえます。不快感のある音ではないため気にはなりませんが、気にする方もいるかもしれません。動画撮影モードに変えるとこの音はしなくなります。
また、シャッター半押し手振れ補正をONにし、シャッター半押し状態で本体を揺らすとカタカタ音がします。こちらもほとんど気にならない音ですが、人によっては気になるかもしれません。

その後

ファームウェア Version 1.5に更新したところ音がほとんどしなくなりました。

ピント速度

E-P3と同じようにかなり高速に動作します。やや中央の物体にピントが合う傾向が強いです。E-P3と比べると処理が改善されているようで、同じものを撮影した場合でもオートフォーカスのポイントが異なり、意図した場所にピントが合う率が高くなっています。
他機種との比較ですが、Lumix GX1と比較すると、意図した位置と異なる場所にピントが合うことや、ピントが合わない場合がしばしば起きました。

レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ (付属レンズ)

レビュー記事はこちら

M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0のレビューはこちら

M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

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M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

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M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8

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M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8

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ストラップ

以下のストラップを使っています。

ARTISAN&ARTIST ネックストラップ ACAM-301

レビュー記事はこちらです。

ARTISAN&ARTIST ネックストラップ ACAM-306

レビュー記事はこちらです。

画質

他機種との画質の比較です。

サンプル1

すべてプログラマブルオートで撮影

OLYMPUS E-M5


M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ (12mm)
F/3.5 1/60秒 ISO-1000

若干明るめで彩度が高めの撮影画像が得られます。赤みが強めに出る傾向があります。撮影時の雰囲気に合わせるには露出を-0.3~-0.7にしたほうが良いかもしれません。

OLYMPUS E-P3


M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R (14mm)
F/3.5 1/60秒 ISO-1250

若干明るめで彩度が高めの撮影画像が得られます。赤みが強めに出る傾向があります。E-M5と比較すると同じメーカーだけあって画像のテイストは同じです。E-M5のほうが色の出がしっかりしているように見受けられます。撮影時の雰囲気に合わせるには露出を-0.3~-0.7にしたほうが良いかもしれません。

Panasonic Lumix DMC-GX1


LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S. (14mm)
F/3.5 1/60秒 ISO-640

自然な写りの撮影画像です。若干暗い印象ですが撮影時の雰囲気に近い結果が得られます。

SONY NEX-5


E 18-55mm F3.5-5.6 OSS - SEL1855 (18mm)
F/3.5 1/30秒 ISO-400

画像センサが裏面照射型CMOSセンサのため、シャッタースピードも短く、ISOも400で撮影できています。他機種との比較では若干コントラストが弱い印象です。

NIKON P300


(4mm)
F/2.8 1/30秒 ISO-360

若干青みがかかるようです。

SONY DSC-WX1


(4mm)
F/2.4 1/30秒 ISO-250

サンプル2

すべてプログラマブルオートで撮影

OLYMPUS E-M5


M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ (12mm)
F/8 1/400秒 ISO-200

露出が空にあっているため、全体的に暗い撮影画像になりました。暗い部分の描写はできています。

OLYMPUS E-P3


M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 Ⅱ R (14mm)
F/9 1/500秒 ISO-200

こちらも露出が空にあっているため、全体的に暗い撮影画像になりました。E-M5のほうが暗い部分の諧調がしっかり描画されている印象です。

Panasonic Lumix DMC-GX1


LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S. (14mm)
F/6.3 1/400秒 ISO-160

自然な写りの撮影画像です。撮影時の見た目に一番近いイメージです。

SONY NEX-5


E 18-55mm F3.5-5.6 OSS - SEL1855 (18mm)
F/7.1 1/320秒 ISO-200

画像センサが裏面照射型CMOSセンサのため、明るく撮影できています。木々の緑色がしっかり出ています。

NIKON P300


(4mm)
F/4 1/1600秒 ISO-160

空に露出があっているため全体的に暗い画像になりました。

SONY DSC-WX1


(4mm)
F/7.1 1/1320秒 ISO-160

裏面照射型CMOSセンサのため明るい画像が得られました。

コメント

見た目で一番近い画像が得られたのはDMC-GX1でしたが、OLYMPUSやNIKONの画像のほうが撮影当時の雰囲気が良く出ていると感じました。

ISO感度の違いによる画質の違い

こちらの記事を参照してください。

まとめ

作りもよく、EVFや操作感も大変良いです。大きさが思ったほど大きくなく、重さもそれほど重くないのも良いです。おすすめできるカメラだと思います。
著者
iPentec のライフスタイルコンテンツとトラベルコンテンツの担当。
北欧デザインに囲まれた生活とミニマリストに憧れるも、なかなか部屋の物が減らせない。
掲載日: 2012-04-06
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