バンプマップをジオメトリオブジェクトに適用する手順を紹介します。
概要
立体の表面に凹凸をつける手法としてバンプマッピングがあります。凹凸を画像で表現し、
暗い部分をへこませ、明るい部分を膨らませる処理です。
バンプマッピングでは面の法線を変化させて光のあたり具合を変えることで凹凸があるかのように表現する手法で、
実際にジオメトリオブジェクトの形状が変化するわけではないです。
そのため、表面のわずかな凹凸の表現しかできず、形状を大きくへこませることはできません。
この記事では、ジオメトリオブジェクトにバンプマッピングを適用する手順を紹介します。
手順
バンプマッピング用の画像として下図の画像を用意します。
3ds Maxでシーンにボックス (今回の例では"面取りボックス")を作成します。
[レンダリング]メニューの[マテリアル エディタ]サブメニューの[コンパクト マテリアル エディタ]の項目をクリックします。
マテリアルエディタが表示できます。
マテリアルエディタの下側のエリアを下にスクロールします。[特殊なマップ]カテゴリに[バンプ マップ]の項目があることが核にできます。
[バンプ マップ]の項目の右側の[マップなし]ボタンをクリックします。
[マテリアル/マップ ブラウザ]のウィンドウが表示されます。[マップ]のノードを開き、子ノードの[一般]の中の[ビットマップ]の項目をクリックして選択します。
選択ができたらウィンドウ下部の[OK]ボタンをクリックします。
[ビットマップ イメージ ファイルの選択]ダイアログが表示されます。先ほど用意したバンプマップの画像を選択して開きます。
バンプマップが適用されます。が、プレビューのイメージには反映されているかよくわかりません。
マップ画像の設定から、マテリアルに戻ります。マテリアルエディタのコンボボックスをクリックします。ドロップダウンリストが表示されます。
一番上の項目をクリックすると、マテリアルの設定に戻れます。
[特殊なマップ]の[バンプマップ]の右側のテキストボックスの数値を大きめの値にします。0.5に設定します。設定後
メインウィンドウで作成してあるジオメトリオブジェクトを選択し [マテリアルを選択へ割り当て]ボタンをクリックします。
マテリアルがジオメトリオブジェクトに反映されます。バンプマップはプレビューのシェーディングには反映されないので、どういう状況かはまだわかりません。
レンダリングしてみます。下図がレンダリング結果ですが、バンプマップが反映されているのかよくわかりません。
視点の角度を変えてレンダリングします。うっすらとくぼんでいるのがわかります。
ウィンドウ右側のコマンドパネルで[修正]タブをクリックして選択し、モディファイヤリストから[UVW マップ]を選択します。
(手順の詳細は
こちらの記事を参照)
[選択して均等にスケール]ツールでギズモの大きさを変更します。
バンプマップの値を "10" に設定します。
オブジェクトに近づいた視点でレンダリングします。バンプマップの形状でくぼんでいる様子が確認できます。
別の画像での実施例
バンプマップの性質上、細かい模様でグレースケールの画像のほうが効果がわかりやすそうなため、下図の画像に変更して確認します。
(画像は、polyhaven.comのMetal Plate(
https://polyhaven.com/a/metal_plate)を利用しています。)
先の手順と同じ手順でバンプマップを設定します。プレビューに反映されているようにも見えますが、はっきりとはわかりません。
![](https://resources.ipentec.com/document/image/3ds-max-set-image-bump-mapping-to-geometory-objects-23?width=320)
マテリアルをジオメトリオブジェクトに適用します。シェーディングのプレビューにも反映されないため、この時点でも結果はわかりません。
レンダリングします。設定したバンプマップの形状で凹凸がついていることが確認できます。
バンプマップの値を変更してレンダリング結果を確認します。"5.0" の場合です。
バンプマップの値を変更してレンダリング結果を確認します。"10.0" の場合です。大きな数値にしてもあまり変わらないことが確認できます。
バンプマップの値を変更してレンダリング結果を確認します。"2.0" の場合です。こちらもあまり違いが出ていません。
ウィンドウ右側のコマンドパネルで[修正]タブをクリックして選択し、モディファイヤリストから[UVW マップ]を選択します。
(手順の詳細は
こちらの記事を参照)
[選択して均等にスケール]ツールでギズモの大きさを変更します。
ギズモを小さくしてレンダリングした結果です。模様が細かくなっていることが確認できます。
バンプマップを適用できました。
著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。
最終更新日: 2022-08-16
作成日: 2022-08-16