ディスク n (PDO 名: \Device\nnnnnnnn) の論理ブロック アドレス 0xnnnnnn で IO 操作が再試行されました。 の警告がイベントビューアーに表示される - Windows

ディスク n (PDO 名: \Device\nnnnnnnn) の論理ブロック アドレス 0xnnnnnn で IO 操作が再試行されました。 の警告がイベントビューアーに表示される現象の紹介です。

現象

ある日を境にして、イベントビューアーの[システム]のノードのログに、警告が大量に表示されます。


警告メッセージは次の通りです。
イベント
ソース: Disk
イベントID: 153
レベル: 警告
メッセージ: ディスク n (PDO 名: \Device\nnnnnnnn) の論理ブロック アドレス 0xnnnnnn で IO 操作が再試行されました。

英語では次のメッセージになります。
Event
Source: Disk
Event ID: 153
Level: Warrning
Message: The IO operation at logical block address 0xnnnnnn for Disk n (PDO name: \Device\nnnnnnnn) was retried.

ハードウェア障害の確認

まずは、ハードウェア障害かどうかを確認します。

イベントビューアー中に Diskエラーがあるか

イベントビューアー中に警告ではなく、セクタ不良や書き込み失敗のディスクエラーがあるかを確認します。
今回はエラーはありませんでしたので、ディスク障害ではなさそうな気がします。

CheckDisk

ディスクチェックを実施します。特に問題はありませんでした。

SMART情報

SMARTの値を確認します。セクタ代替処理回数、回復不可能セクタ数、UltraDMA CRCエラー数も0です。こちらも特に問題なさそうです。

マシンの状態

比較的負荷の高いマシンで発生します。6年ほど前に導入したマシンのため、CPUのスペックも若干古くなってきています。

原因

いろいろ試してみたところ、省電力設定が問題になっている可能性が高そうです。

原因の推測

省電力設定により、通常のCPUパフォーマンスの値が低く設定されている場合、突然のIO要求の際に、 省電力状態でCPUの動作速度が遅く、初回のIOアクセス時にタイムアウトになってしまう可能性がありそうです。 リトライ時には省電力が解除され、CPUのパフォーマンスが上がり 正常にディスクアクセスできるため、エラーは発生せずリトライのみでディスクI/Oの処理は正常に完了しているようです。

対処法

電源オプション設定を見直し、アイドル状態でもCPUのパフォーマンスを高い状態にして突発的なIOアクセスに対してもリトライなしで処理ができるようにします。

コントロールパネルを表示します。[ハードウェア]の項目をクリックします。


[ハードウェア]のセクションが表示されます。[電源オプション]の項目をクリックします。


[電源プランの選択またはカスタマイズ]画面が表示されます。電源プランの設定が[バランス(推奨)]になっていることが確認できます。


電源プランの設定を[高パフォーマンス]に変更します。


イベントビューアーを確認し、警告メッセージの発生が解消されているかを確認します。
今回の現象は電源プランの設定の変更により、警告メッセージの表示はなくなりました。

参考:電源オプション設定の比較

「バランス」と「高パフォーマンス」の電源オプションを比較します。[ハードディスク]の項目はどちらもハードディスクの電源を切る設定は「なし」になっており、違いはありません。


[プロセッサの電源管理]の項目は、[最小のプロセッサの状態]が[高パフォーマンス]では 100% に設定されているのに対し、 [バランス]では、[5%]に設定されています。このため、電源オプションが「バランス」に設定されている場合、アイドル時にはCPUのパフォーマンスが低くなっていると推測されます。

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著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。
最終更新日: 2021-09-20
作成日: 2021-08-27
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