Windows NTで3D Studio MAX R2 使用記

Windows NTで3D Studio MAX R2の利用

 今回、NT4.0を使って3DSMAXを起動してみました。かなり安定感のあるOSで、Telnet の速さには目をみはるものがありました。さて、起動してみると、リソースの制限がないので、すべてのプラグインを使った状態でも起動します。また、安定性もいいです。動作速度に関してですが、こちらも Windows 95 / 98 と比べてもそれほど、遅くなることなく起動できます。OSの動作速度に関しては128MbのRAMを搭載しているせいか、または32ビット下のせいか、起動時にハードディスクにアクセスにいく以外は、ほとんどディスクアクセスもなく、静かな状態で作業ができます。

 MAXのほうの動作速度ですが、ほとんど変わりません、ただ、若干体感的にNTのほうが遅いような感じがします。特にファイルのオープン、3D Studio MAX の終了のあたりでだいぶ速度が違うような気がします。ただ、この辺の速度差は、使っているSCSI HDDのドライバーや、NTでのグラフィックアクセラレータのドライバーなどの性能差によって出てくるのかもしれません。または、OS自体が高速なので使う人(私)が錯覚を起こしたと言うことも考えられます。

 一つだけ感じたのは、Windows 98 は(Windows 95ではない)MAXのワイヤーフレーム描画が速かったことと シェーディングもかなり速かったので、グラフィック関連で高速化がなされているのではないか?と言う気がしました。 レンダリングの速度もほぼ同じでした。メリットは、すべてのプラグインが使えて、安定に動作してくれる、と言う部分でしょう。

 3D Studio MAX についていえば、NTでも98でもそれほど決定的なさはないような気がします。HEIDI などを使えば別かもしれませんが、w98などで起こるリソース不足のための誤動作現象がNTではなくて、安定しているくらいの違いで、実際に編集作業がしづらいとか、遅いなどと言う現象はそれほどありませんでした。

 現在では、NT、98両方で動作するアプリケーションも多いので、移行はそれほど特殊なアプリケーションを使っていなければ比較的に楽に行えますが、マイナーなメーカーのハードウェアーを装備している場合は、NTドライバーがなくて、動かなかったと言う話をよく聞きますので注意してください。また、メモリーの搭載量が少ないと、ハードディスクにスワップばかりしてかえって遅くなってしまうこともありますので、十分余裕を持ってメモリーをつんでください。

 また、マルチメディア関連ですが、今回 SoundBlaster 32 PCI (Ensonic) を使用しましたが、MIDI(外部)WAV共に 再生できました、かつての3.51時代のようなマルチメディアの弱さは「それほど」感じませんでした。

 当然のことながら、FAT32にはアクセスできません。

 E: がFAT32

  今回はHDDごと抜き差してOSのブートを変更しました。数種類のOSをブートするにはいろいろな方法がありますが同 じドライブに2つのOS(NTと98)をインストールすつと言うことが考えられます。ただ、同じドライブ(C)にOSを共存させると、NTと98だと、ProgramFiles ディレクトリーを共有しあって、いろいろ悪さをするので、別ドライブにインストールするという方法もあります。この場合だと共有現象は起こりません。これはこれで、いいのですが、ブート時にNTのOS起動セレクターが出てきて、そこで、どのOSをブートするかを決めるのですが。ここでたとえばW98のほうがおかしくなって、手がつけられなくなって、起動ディスクでブートして、上書き再インストールをすると、NTのOSセレクターが消えてしまい、w98しか立ち上がらなくなってしまい、そこでNTの修復ディスクを入れて・・・・とかなり大変な作業になってしまいます。そういうことも考慮に入れた上で、HDDごと抜き差ししてOSのブートをセレクトすると言う、方法も考えられるのです。この方法だと、管理は楽ですし。Linux あたりをインストールする場合でもパーティーションの問題もうまく回避できます。NTと98で共存する場合は、データーディスクをFATにしておけばどちらからも読み出せますので、便利です。

 このようにして複数のOSを使うこともできますが、移行作業は時間もかかるし、動かないAPP(アプリケーション)もあることがありますので、時間をかけて、少しづつ環境を移行していければそれが一番いいと思います。NTのほうが安定しているとはいえ、ユーザー層の多いW98シリーズのほうが何かと便利なこともありますので、その辺を考慮に入れて、うまく使い分けるなり、移行するなりを決めていけばいいのではと思います。

著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。
最終更新日: 2017-01-17
作成日: 2009-04-26
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