REALFORCEキーボードのキーの戻り時にばねの振動音がする

REALFORCEキーボードのキーの戻り時にばねの振動音がする症状について紹介します。

現象

REALFORCEのキーボードを使い続けていると、いくつかのキーでキーを離した際、キーが戻る際にばねの振動音がする場合があります。
以前の静音タイプでないREALFORCEの場合は気になりませんでしたが、 静音タイプのREALFORCEでは、ばねの音があると、打鍵時に耳障りなため、気になります。

原因

キー内部のコニックリンクが振動している音が響いていると考えられます。
コニックリングの振動はどのキーでもありますが、プランジャとカップラバーのあたり方などで大きく振動音が出てしまうケースがあるようです。

対処法1:キーを連打する

キーをひたすら連打すると、症状が改善される場合があります。

対処法2:分解して再度組み立てる

確実な対処方法はありませんが、ハウジングと基板部分を外し、カップラバーとコニックリングの状態を確認し、問題が無ければ、 再度位置合わせをして固定しなおすことで症状が改善される場合があります。
注意
本体を開けるため、保証対象外となることに注意してください。

分解の手順

今回、カーソルの右キーで特に大きなばねの振動音がしますので、分解してコニックリングやカップラバーの状態を確認します。


キーボードを分解してキーボードの基板を外します。分解の手順はこちらの記事を参照してください。


基板に乗っているカップラバーとコニックリングは下図の状態になっています。


ばね音が大きいキーのカップラバーとコニックリングの状態を確認します。カップラバーを押し込んで、ほかのキーと音の違いがないかを確認します。 音に違いがある場合は、コニックリングがずれていないか、形状が歪んでいないかなどを確認します。 なお、カップラバーを押した場合どのキーもコニックリングの振動音が少しします。
今回はカップラバーを押した状態ではほかのキーとの違いはありませんでした。


キーが付いているハウジング、プランジャのほうも問題がないか確認します。


カップラバーとコニックリングを配置した基板にキーを取り付けます。


位置合わせをして、ねじを緩く均等に締めます。ねじを締めながら、キーを押下して、コニックリングの振動音が大きくないか確認します。


すべてのねじを均等に締めます。ばね音が気になる場合は、ねじは緩めに締めたほうが良いです。きつく締めるとばね音がしやすくなります。
特にばね音が気になる場合は、最初にねじを緩く締めた状態でキーを押します。緩く締めた状態ではプラスチック音がします。(おそらくキーキャップがハウジングに当たる音、または、キーキャップがプレートの鉄板に当たる音だと思われます。)
この状態から少しずつねじを締め、プラスチック音がぎりぎりしなくなる状態までねじを締めるとばね音が出ない状態で固定できる印象です。


ねじを締めた状態で、再度キーを押して確認します。


組み立てて完成です。

結果

一度外して再度位置を合わせて取り付けることで、ばねの振動音が小さくなりました。ねじを締める際に緩めに締めるとばねの振動音がしにくくなる印象です。
なお、コニックリングを利用する構造のため、どのキーもばねの振動音はわずかながら発生します。 振動音を全くなくすことは構造上難しいと思われます。
著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。
最終更新日: 2021-08-03
作成日: 2021-07-11
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