REALFORCE R2 を分解する
REALFORCE R2 を分解する手順を紹介します。
概要
REALFORCE R2 のキーボードを長期間利用すると、周囲の環境によっては激しく汚れる場合などがあります。
この記事では、REALFORCE R2を分解して掃除やメンテナンスをする方法を紹介します。
注意
分解すると保証対象外となりますので、注意してください。
今回は掃除ではなく、
キーの押下時にばねの響く音が大きくなり気になってきたので、分解してカップラバーとコニックリングの状態を確認し、
その後、ハウジングの位置を調整しつつ締めなおしてばねの響く音がしないように締めなおすことを目的にしています。
手順
今回は REALFORCE R2 と同じ形状の下図の REALFORCE for Mac を分解します。
背面のねじを外す
裏返します。
REALFORCE R2 はキーボードのカバーが背面からねじで貫通する構造でねじ止めされています。背面のねじを外さないと
カバーを開けることもできない構造になっています。背面のねじは、背面の接続ケーブルの穴の近くにある、シールを外す必要があります。
こちらのシールを外すと保証対象外になります。
シールを外すとねじがあります。
ねじを外します。
カバーを外す
キーボードの奥側のカバーの爪を外します。
爪を外した状態です。こちら側の爪は比較的容易に外せます。
手前側の爪も外します。こちらは手で外すのは難しいです。
隙間にピンセットを差し込み、外側に開きます。てこの原理で、爪を外します。
ピンセットは、
HOZAN ピンセット P-878を利用しています。
爪を外した状態です。道具を使わないで手で外すのは難しいです。今回は金属のピンセットで外しため、筐体のプラスチックに傷がついてしまいました。
補足
少し幅の広いプラスチックのへらなどを使えば傷つけずに開けることができます。
工具を入手できるようであれば、
iFixit オープニングツールなどを利用するとよいと思われます。
上部のカバーを外せました。
カバーの構造
カバーの上部(キーボードの奥側)の爪です。全部で4か所あります。
カバーの下部(キーボードの手前側)の爪です。内側に爪が付いています。こちらも4か所あります。
カバーにねじ穴があり、背面のねじがこちらのねじ穴で止まる構造になっています。
基板の取り外し
カバーを開けるとキーボードの基板は簡単に外せます。
背面側です。
コネクタを外します。
キーボードの基板を外せました。
基板からキーを外す
基板の背面はたくさんのねじでキー(ハウジング)の板と固定されています。
ねじは、銀色のねじと、黒色のねじの2種類があります。
ねじをすべて外します。
基板からキーを外します。基板を外すときは、基板が下になるようにして外したほうが良いです。
基板が上の状態で外すと、基板を外した時に、カップラバーとコニックリングが散らばってしまうことがあります。
基板を外した状態が下図です。
カップラバーとコニックリングの状態を確認する
液体をこぼしてしまった場合は、カップラバーまで液体が付いている場合がありますので、カップラバーを掃除します。
カップラバーを外すと中にコニックリングが入っています。このコニックリングが押されることで、静電容量が変化しキーが押されたことを
検出する仕組みになっています。
基板にキーを取り付ける
基板にキーを取り付けます。基盤の上からキーの板を乗せます。乗せるときに位置がずれていないかを確認しながら位置を合わせます。
基板にキーを乗せたら、裏返さずに、銀色のねじを下から締めます。
周囲の銀色のねじを全て取り付けたら、キーを押して違和感がないか、キーの押下時に異音が無いかを確認します。
確認ができたら、裏返します。
黒色のねじを緩めに締めます。キーを押して違和感が無いことを確認しながら、黒色のねじを均等に締めていきます。
ねじを締めたら、キーを押してみて、再度問題がないかを確認します。
コネクタの取り付け
キーボードの基板にコネクタを取り付けます。
カバーの取り付け
コネクタからのケーブルをカバーの溝に這わせます。
底面のカバーにキーボードを取り付けます。この状態で、USBケーブルでPCに接続し、すべてのキーの入力ができていることを確認します。
キーボードのキー入力に問題が無いことが確認できたら、上部のカバーを取り付けます。
以上でREALFORCE R2を分解して、再度組み立てできました。
著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。