SDXLモデルでのサンプリングメソッドの比較 (Euler , DPM, DDIM, UniPC, LMS .....) - Stable Diffusion

Stable Diffusion XL / SDXLモデルでのサンプリングメソッドの違いにより、どのような画像が出力されるかを比較します。

概要

Stable Diffusionには、複数のサンプリングメソッドが用意されていますが、種類が多くどのメソッドを使用すればよいのか迷う場合があります。
この記事では、サンプリングメソッドの違いによる出力画像の違いを比較します。

画像生成プロンプト

次のプロンプトで画像を生成します。
モデルは "Counterfeitβ"を利用します。
Prompt
highres,high quality,vivid clear, anime shading, illustration, big future tower, from sky, big city background, noon
Negative Prompt
worst quality, low quality,haze
Settings
Steps: 60 or 30, CFG scale: 7, Seed:3122131589, Size: 896x1152

出力:Euler a

WebUIではデフォルトで選択されるSampling methodです。ステップ数が多い場合の出力は比較的密度が上がる印象です。ステップ数が少ないと若干フラット感が強い印象です。 ancestral samplingの手法であり、ステップごとに画像が大きく変わるため、ステップ数の違いで出力画像も異なります。
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出力:DPM++ 2M Karras

ステップ数の違いでほとんど変化はありません。
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出力:DPM++ SDE Karras

ステップ数が少なくても遠景部分の表現ができている印象です。ステップ数が大きいと若干形状の崩れや単調感が目立つ印象です。
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DPM++ 2M SDE Exponential

ステップ数が大きい場合は、タワーの形状は他の DPM++メソッドと同じ形状になります。ステップ数が小さくても遠景部分の表現ができている印象です。 ステップ数が大きいと直線成分が増えやや単調感が目立つ印象です。
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出力:DPM++ 2M SDE Karras

ステップ数の違いでの出力結果はあまり変わらないですが、ステップ数が大きいほうが背景部分の鮮明感が若干高い印象です。 ステップ数が多いとやや直線成分が増える印象です。
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出力:Euler

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出力:LMS

ステップ数の違いで形状の変化はほとんどありません。ステップ数が多いほうが細いパーツが描かれ鮮明感が若干増しています。
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出力:Heun

ステップ数の違いで形状の変化はほとんどありません。
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出力:DPM2

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出力:DPM2 a

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出力:DPM++ 2S a

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出力:DPM++ 2M

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出力:DPM++ SDE

ややフラット感のある出力結果となります。
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出力:DPM++ 2M SDE

Step30では、画像の粗さが目立つ結果となりました。step60まで上げると形状がややはっきりしてきます。手書き感のある出力結果になります。
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出力:DPM++ 2M SDE Heun

Step30では、モザイク状の結果となりました。step60まで上げると形状がややはっきりしてきます。手書き感のある出力結果になります。
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DPM++ 2M SDE Heun Karras

タワーの形状や構造はステップ数が多い場合は、DPM++の他のサンプリングメソッドと同じ形状になります。
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DPM++ 2M SDE Heun Exponential

タワーの形状や構造はステップ数が多い場合は、DPM++の他のサンプリングメソッドと同じ形状になります。
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出力:DPM++ 3M SDE

タワーの形状や構造はステップ数が多い場合は、DPM++の他のサンプリングメソッドと同じ形状になります。ステップ数が少ない場合は、 他のサンプリングメソッドと形状に違いがあります。 ステップ数が多いほうが背景の描画ができている印象です。
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出力:DPM++ 3M SDE Karras

タワーの形状や構造は、DPM++ の他のサンプリングメソッドと似た形状になります。 ステップ数が多いほうが背景の描画ができている印象です。
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出力:DPM++ 3M SDE Exponential

タワーの形状や構造は、ステップ数が多い場合はDPM++の他のサンプリングメソッドと似た形状になります。 ステップ数が少ない場合は他のDPMサンプラーとは異なる形状になります。
ステップ数が少なくても背景の描画がしっかりできています。
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出力:DPM Fast

他のサンプリングアルゴリズムと異なる出力結果になります。Step数の違いで形状が大きく変化します。
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出力:DPM Adaptive

他のサンプリングアルゴリズムと異なる出力結果になります。Step60のほうが若干ですが、細かい部分まで表現できています。
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出力:LMS Karras

ステップ数が多いほうが若干シャープ感が高まる印象です。ステップ数の違いで形状に大きな変化は出ません。
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出力:DPM2 Karras

ステップ数が多いほうが若干シャープ感が高まる印象です。ステップ数の違いで形状に大きな変化は出ません。
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出力:DPM2 a Karras

遠景の精密さはStep60のほうが表現できています。ancestral samplingのアルゴリズムのため、ステップ数の違いで形状が大きく異なります。
DPM++ 2S a Karrasより細かいオブジェクトの数が多い印象です。
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出力:DPM++ 2S a Karras

遠景の精密さはStep60のほうが表現できています。ancestral samplingのアルゴリズムのため、ステップ数の違いで形状が大きく異なります。
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出力:Restart

Step30のほうが細かい部分まで描画される部分もあります。Step60では一部、形状が崩れているように見える部分もあります。 遠景の描画の精緻さはStep60のほうがあります。
出力結果に光沢感がある印象です。今回掲載していませんが、人物画の場合、肌の表現がなまなましくなる傾向があります。
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DDIM

ステップ数が多いほうが若干シャープ感が高まる印象です。ステップ数の違いで形状に大きな変化は出ません。 遠景の鮮明感はステップの大小では大きな違いは無い印象です。
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PLMS

ステップ数が多いほうが若干シャープ感が高まる印象です。ステップ数の違いで形状に大きな変化は出ません。 遠景の鮮明感はステップの大小では大きな違いは無い印象です。
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UniPC

ステップ数が多いほうが若干シャープ感が高まる印象です。ステップ数の違いで形状に大きな変化は出ません。 遠景の鮮明感はステップの大小では大きな違いは無い印象です。
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著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。
掲載日: 2023-08-17
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