Extrasを利用して、元の画像の形状や構図を維持してアップスケールする手順を紹介します。

概要

こちらの記事では アップスケールにより画像の解像度を高める手順を紹介しました。 アップスケールの利用により、画像のサイズを大きくでき、細かい描画を追加できます。 一方で、こちらの記事で紹介しているとおり、アップスケールにより、元の画像から、画像の構図が変わってしまったり、 衣類や小物、パーツのデザインが変わってしまう現象が発生します。

構図や小物の形状の変化が許容できる場合は問題ありませんが、許容できない場合もあります。 この記事では、Extras を利用して、元の画像の形状や構図をできるだけ維持して、 アップスケールする手順を紹介します。

事前準備

Stable Diffusion Web UIを利用できる状態にします。 手順はこちらの記事を参照してください。

手順

元画像 (入力画像)

今回入力画像として、こちらの画像を用意します。解像度が低いため、顔の表情がつぶれ気味です。
今回の入力画像はStable Diffusion で生成した画像ですが、生成時のパラメーターは使用しませんので、 手書きのCGやイラスト画像でもアップスケーリングできます。

手順

Stable Diffusion Web UIにアクセスします。


[Extras]のタブをクリックします。下図の画面に切り替わります。


[ここに画像をドロップ -または- クリックしてアップロード]の枠に入力画像をドロップするか、枠をクリックして選択ダイアログで画像ファイルを選択して、 アップロードします。入力画像が設定できた状態が下図です。


[Upscaler 1]のドロップダウンリストボックスをクリックします。ドロップダウンリストが表示されますので、[R-ESRGAN 4x+ Anime6B]の項目をクリックして選択します。


アップスケーラーが選択できました。[Generate]ボタンをクリックします。


アップスケール処理が実行されます。処理が完了すると右側にアップスケールされた結果のサムネイル画像が表示されます。


右側のエリアのフォルダのアイコンのボタンをクリックします。


エクスプローラのウィンドウが表示され、画像が出力されたフォルダが開かれます。

結果

アップスケールされた画像は下図です。元の画像とほぼ同じ形状でアップスケールできています。


ただし、単純なアップスケールのため、顔の表情はつぶれた状態のままアップスケールされてしまうため、別途対応が必要です。
一方で元絵に忠実なアップスケールのため、元の画像の形状を維持したい場合には適した方法です。


Extrasを利用した画像のアップスケールの手順を紹介しました。