カラーイラスト画像をグレースケールの漫画スタイルの画像にする手順を紹介します。

概要

こちらの記事では漫画スタイルのモノクロ画像の出力方法を紹介しました。
多くの場合では紹介した方法でモノクロ画像を作成できますが、プロンプトにmonochromeやgrayscaleを入力することで、出力される画像の バリエーションが少なくなってしまうことや、LoRAを導入する場合は、絵柄がモデルのもともとの絵柄から変化してしまう現象が発生します。
この記事では、上記の現象を避けるため、すでに生成されたカラーのイラスト画像を漫画スタイルのグレースケール画像に変換する手順を紹介します。

事前準備

ControlNet

ControlNetをインストールします。手順はこちらの記事を参照してください。

Manga Style LoRA

Manga Style LoRAを導入します。手順はこちらの記事を参照してください。

手順

入力画像の準備

今回、下図の画像を漫画スタイルのグレースケールの画像に変換します。
以下のプロンプトで生成した画像です。

設定

Stable Diffusion Web UIにWebブラウザでアクセスします。下図のページが表示されます。


txt2imgページを下方向にスクロールします。ControlNetの枠をクリックして展開します。下図の項目があります。
[ここに画像をドロップ -または- クリックしてアップロード]の枠に入力画像を設定します。


ControlNetに入力画像が設定されました。


ControlNetの設定をします。画像プレビューエリアの下部のチェックボックスの[Enable]チェックボックスをクリックしてチェックをつけます。 [Preprocessor]には、"lineart_anime" を選択し、[Model]には "control_v11p_sd15s2_lineart_anime" を選択します。


プロンプトを以下に変更します。元画像生成時のプロンプトに加え、<lora:BD_manga_style_v1:1> monochrome を追加しています。

画像の生成

[Generate]ボタンをクリックして画像を生成します。入力画像と同じレイアウトでグレースケールの画像を生成できています。


若干色が残っていますが、グレースケール化されました。

補足

Manga Style LoRAを使用しない場合でも、同様のグレースケールの画像が生成できますが、Manga Style LoRAを利用したほうが、明暗のコントラストがはっきりとし、 より漫画のイメージに近い結果が得られます。


Manga Style LoRAを使用しない場合の出力結果


カラーの画像を漫画のイメージのモノクロ画像に変換できました。