Microsoft 365 (Microsoft Entra ID) でのサインイン時に2要素認証でMicrosoft Authenticatorアプリしか表示されない

Microsoft 365 / Microsoft Entra IDでのサインイン時に2要素認証でMicrosoft Authenticatorアプリしか表示されない現象と対処法を紹介します。

現象

Outlook Web や Azure Portal, Microsoft 365へのサインインなどでMicrosoft IDまたは Microsoft Entra ID でのサインインが必要になります。
Microsoft アカウントまたは、Microsoft Entra IDでサインインします。


サインインのメールアドレスを入力します。[次へ]ボタンをクリックします。


パスワードを入力します。


2要素認証が有効になっており、Microsoft Authenticator アプリで確認する必要がありますが、 この時点でMicrosoft Authenticatorアプリは(端末の紛失、機種変更などで)利用できない状況です。

Authenticatorアプリが利用できないため、[Microsoft Authenticator アプリを現在使用できません]のリンクをクリックします。


IDを確認する画面が表示され、他の二要素認証の方式が表示されますが、Microsoft Authenticator アプリで要求を承認するか、 Microsoft Authenticatorアプリで確認コードを入力する方法しか表示されません。


コードの入力を選択しても、Microsoft Authenticatorアプリでコードを入力する旨のメッセージが表示され、進めません。


認証ができず、サインインできなくなってしまいました。

原因

アカウントに電話番号が設定されていれば、SMSによる2要素認証ができますが、アカウントに電話番号が設定されていないため、 SMSによる2要素認証が利用できず、Microsoft Authenticatorアプリの認証しか表示されない状況です。

対処法

管理者IDでMicrosoft 365 管理センター (Microsoft Entra ID 管理センター)にサインインできる場合

管理者IDでMicrosoft Entra ID 管理センターにサインインできる場合は、アカウントに電話番号を追加することでSMSの認証を利用できるようにする対処法があります。 こちらの記事を参照してください。
または、2要素認証をリセットする方法もあります。手順はこちらの記事を参照してください。

管理者IDでMicrosoft 365 管理センターにサインインできないが、ほかの管理者IDでMicrosoft 365 管理センターにサインインできる場合

ほかの管理者IDでMicrosoft 365管理センターにサインインできる場合は、2段階認証をリセットする方法が利用できます。 手順はこちらの記事を参照してください。

すべての管理者IDでMicrosoft 365 管理センターにサインインできない場合

この状態になってしまった場合はサポート窓口に電話して管理者アカウントの2段階認証をリセットしてもらう必要があります。ほかの対処法はありません。

Webでの問い合わせができそうに思えますが、対応は対象のテナントのサポートチケットである必要があります。 この状態になってしまった場合は、Microsoft 365管理センターにアクセスできないため、 対象のテナントでのチケットも発行できません。そのため、コールセンターに電話する以外の方法はありません。 別のテナントのサポートチケットで問い合わせしても、対応不可となりサポート窓口の電話番号の案内となってしまいます。 2度手間となるため、はじめからMicrosoft 365サポート窓口に連絡したほうが良いです。



本人確認やリセット待ち、その後のサインイン確認などで、丸1日作業になります。
この状態にならないように、アカウント作成直後に2要素認証のための情報を十分に準備しておくことをお勧めします。こちらの記事も参考にしてください。