Illustratorで画像をベクタ化する手順を紹介します。
手順
ラスタ画像を準備します。今回は下図のラスタ画像をベクタ化します。
Illustratorを起動し、画像を読み込みます。画像を読み込んだ状態が下図です。
[オブジェクト]メニューをクリックします。メニューの[画像トレース]のサブメニューの[作成]の項目をクリックします。
画像がトレースされ、輪郭のみが表示された状態(下図)になります。
[表示]のドロップダウンリストボックスをクリックすると、元の画像やアウトラインの結果に表示を切り替えられます。
[プリセット]のドロップダウンリストボックスをクリックするとトレースの方式を変更できます。
[6色変換]の項目をクリックして選択します。
処理が実行され、6色でのトレース結果が表示されます。元の画像のイメージとほぼ同じ状態でトレースできています。
拡大して結果を確認します。
結果に問題がなければウィンドウ上部の[拡張]ボタンをクリックして、トレースオブジェクトをパスに変換します。
パスに変換できました。
トレースで作成された福栖のパスはグループ化されているため、右クリックしてポップアップメニューを表示し、
[グループ解除]の項目をクリックして、グループを解除します。
個別のパスを選択できました。
Vectorizer AI との比較
ラスタ画像をベクタ化するサービスとして、
Vectorizer AI があります。Vectorizer AIとの結果を比較し、どの程度の違いがあるか確認します。
キャラクターの顔の部分です。大きな違いはない印象です。Vectorizer AIのほうが若干線の滑らかさがある印象です。
キャラクターのパーツの部分です。Illustratorのトレースでは、体の色のパスがパーツ部分にも染み出していますが、
Vectorizer AIでは、体の形状がパーツ部分にまで染み出ていません。
体の部分はIllustratorでは輪郭線に別の色(緑色)で描画されています。これは6色でトレースしたため、中間色が別の色に割り当てられたためと考えられます。
16色でトレースすると、緑色の描画は無くなります。
Vectorizer AIの結果は下図です。こちらは、別の色での描画はありません。
なお、Illustratorで3色でトレースすると、色数が少ないため、パーツの色が反映されていません。
比較すると、Vectorizer AIの結果のほうが若干品質が高いです。Vectorizer AIはサブスクライブ費用がかかりますが、より品質を上げたい場合は選択肢としてはありです。
著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。
最終更新日: 2024-02-12
作成日: 2024-02-12