図形のパスをアウトライン化する - 図形の内側と外側の線を別々に編集できるようにする

Illustratorで図形のパスをアウトライン化する手順を紹介します。

概要

円や四角、線などの図形ではパスは外形の一本の線で表現され、線の太さを変更することで太さを変更できます。パスの編集により図形を変形できますが、この場合でもパスは1本の線のため、同じ線幅で変形されます。パスの変形で、線の幅や内側と外側の境界を別々に編集したり、線の幅が変わる変形をする場合には、図形の内側と外側とで別のパスにする必要があります。この記事では、図形のアウトライン化の処理を利用して、線の幅を含めた図形の外形をパスにする方法を紹介します。

アウトライン化しない場合の動作

Illustratorを起動し、ドキュメントを作成します。作成したドキュメントに[楕円形ツール]を利用して円を描画します。円の中の塗りつぶしを透過に設定し、線の幅を24ptに設定します。


作成した直後の円には、上下左右4か所のアンカーポイントがあります。[ダイレクト選択ツール]をクリックして選択し、アンカーポイントをクリックしてアンカーポイントを選択します。または、[アンカーポイントの追加ツール]を選択し、円のパスの一部をクリックしてアンカーポイントを作成します。作成されたアンカーポイントを[ダイレクト選択ツール]を利用して選択します。


ドラッグしてアンカーポイントを移動します。パスが変形しますが、パスは1本のため、線の幅は一定であることがわかります。

アウトライン化の手順

Illustratorを起動し、ドキュメントを作成します。作成したドキュメントに[楕円形ツール]を利用して円を描画します。円の中の塗りつぶしを透過に設定し、線の幅を24ptに設定します。作成した円の図形をクリックして選択します。
作成した直後の状態では、円の線の外側にパスが1本あるのみです。


[オブジェクト]メニューの[パス]の[パスのアウトライン]をクリックします。


図形がアウトライン化されました。線の外側と内側に2本パスがあることが確認できます。


[アンカーポイントの追加ツール]を選択し、円のパスの一部をクリックしてアンカーポイントを作成します。作成したアンカーポイントを[ダイレクト選択ツール]をクリックして選択し、アンカーポイントをクリックして、外側のパスのアンカーポイントを選択します。


選択したアンカーポイントをドラッグします。外側の形状のみ変化し、内側は円のまま変形していないことがわかります。


円の内側のパスのアンカーポイントをクリックして選択しドラッグして移動させます。内側のパスは外側のパスとは独立して別々に編集できます。


メモ
塗りのある図形のアウトラインの動作と結果についてはこちらの記事を参照してください。
著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。
掲載日: 2018-03-16
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