OLYMPUS OM-D E-M1 のレビュー
OLYMPUS OM-D E-M1 のレビューです。
購入のきっかけ
E-M5を使用しており、E-M5の新型だと考えて購入しました。せっかくなので、"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO"が付属しているモデルを購入してみることにしました。が、購入し使用してみると、実際はE-M5とコンセプトがだいぶ違うことがわかりました。
購入
Amazonで購入しました。
ボディのみの販売形態もあります。
液晶保護フィルタも合わせて購入しました。
E-M5のバッテリーがそのまま使えるため、今回は購入しませんでしたが、初めてE-M1を購入する場合は予備のバッテリーがあったほうが良いかもしれません。
梱包
パッケージは下図です。
E-M5や
E-P3はオリンパスの青い箱のパッケージでしたが、E-M1は今までのオリンパスの梱包とは違い黒い箱です。
外箱を外すと内箱が取り出せます。
内箱は横方向にスライドして取り出せます。
ふたを開けると、さらにふたがあります。高級感のある演出です。
さらにふたを開けると保証書とレンズの入った箱が見えます。
右側にレンズが梱包されています。
左側は箱になっており、取り出すことができます。取り出した後が下図です。
こちらが取り出した箱です。厚みの薄い箱です。取扱説明書が入っているようです。
さらに内蓋を開けると梱包された本体や付属品にアクセスできます。
上部の隙間部分に充電器やストラップが梱包されています。
同梱品
こちらが取扱説明書の入った箱です。箱にも高級感があります。
箱の中の同梱品です。取扱説明書やCD-ROMが入っています。
こちらが本体以外の付属品です。
開封した状態です。
充電器、リチウムイオン充電池
充電器とリチウムイオン充電池です。こちらはE-M5と同じものが付属しています。
ケーブルが長くて太くかさばるため、以下の直結アダプターを利用しています。こちらにすると場所を取らずコンパクトに持ち運びできます。
リチウムイオン充電池の型番は"BLN-1"です。E-M5と同じバッテリーパックです。E-M5のバッテリーパックが流用できるのは助かります。
ストラップ
ストラップは幅広のストラップが付属しています。後でわかることですが、"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO"を装着すると結構な重さになるため、この程度の幅のストラップが必要になります。
両端のテープ部分は長めにできています。
"OLYMPUS","E-M1","OM-D"のロゴがストラップにプリントされています。
フラッシュ
フラッシュは外付けです。
今までもフラッシュはほぼ使用していないため、外付けでも全く不自由していません。
接続ケーブル
PCとの接続ケーブルです。普段は使用しませんがファームウェアーのアップデートの際に必要になります。
カメラ側のコネクタは、独自形式のコネクタです。E-P3やE-M5と同じ形状です。
レンズケース
付属の"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO"のレンズケースが付属しています。
上図の写真は底面です。ケースを広げた状態です。
底の側面には"OLYMPUS"ロゴがプリントされています。
本体、レンズ
本体とレンズです。こちらも高級感のある袋でラップされています。
ラップから取り出すと下図の状態です。
レンズ (M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO)
レンズはレンズフードが同梱されています。
レンズとレンズフードです。レンズキャップは表面が金属製のキャップが付属しています。(内側とつまみ部分はプラスチック製です。)
従来のレンズはプラスチック製のキャップが付属していますが、Proシリーズでは差別化されているようです。
レンズを取り出してはじめて気づいたのは、かなりずっしりとした重さがあることです。店頭で確認していたのですが、ちょっと想定外です。
レンズフード
こちらがレンズフードです。
本体
本体の外観は下図です。
こちらが背面。
上面です。
電池パックの挿入
電池パックの取り付け口は底面にあります。
こちらのレバーをずらすとふたが開きます。
ふたが開いた状態です。
バッテリーパックを取り付けます。
奥まで挿入し、赤色の爪がバッテリーパックに引っかかることを確認します。
ふたを閉めて取り付け完了です。
SDカードの挿入
SDカードのスロットは右側側面にあります。
手前(液晶面側)にスライドするとふたが外側に跳ね上がり開きます。
SDカードを挿入します。
奥まで挿入します。挿入できると下図の状態になります。
ふたを閉めて取り付け完了です。
外観
本体に"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO"を取り付けた状態の外観です。
デザインや外観は悪くないのですが、重いです。
フードを付けるとさらに大きくなります。
初期設定
電源を入れます。電源投入直後はディスプレイに下図の画面が表示されます。
電源スイッチは上部左側にあります。手前の"|□|"マークのスイッチを押すと液晶がライブビューに切り替わります。
ライブビューの状態に切り替わった状態です。下図の画面が表示されます。
設定
時刻設定
起動すると時刻が設定されていないため"日時を設定してください"のワーニングメッセージが表示されています。
日時の設定はメニューの[設定]からできます。
日時を設定します。
電子音設定
フォーカスがあった際の"ピピッ"音はうるさいので消す設定にします。設定画面の[D.表示/音/接続]の[電子音]の項目を"Off"に設定します。
レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROのレビューは
こちら
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
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M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0
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M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8
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使用感
重量・サイズ
かなり重いです。497g(本体)+382g(レンズ)=879g は想像以上に重いです。レンズの長さもあるため、大きさもそれなりに大きいです。
一方、レンズと比べると本体はかなり軽い印象です。
E-M1が約497g、E-M5が約425gですので、70gほどE-M1が重いのですが、本体だけを持ち比べた感じでは、E-M1は大きいグリップがついており持ちやすいこともあり、重さの違いをそれほど感じません。
常用している"M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0"を取り付けて使う分には重さも大きさも、問題なさそうです。が、これ以上のサイズになるとお手軽に持ち運びは厳しいなという印象です。
(上図のストラップは
ARTISAN&ARTIST ネックストラップ ACAM-306を利用)
E-M5との比較
E-M5との比較です。E-M1のレンズは”M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO”、E-M5のレンズは"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ"を取り付けています。
本体の大きさは大きな違いはありませんが、E-M1のほうが1まわり大きいことと、グリップがあるためE-M1のほうがより大きく見えます。レンズの長さは同じ程度です。この長さですとE-M1でもE-M5でも手軽に持ち歩くにはちょっと長い印象です(ただし、持ち運びできないサイズではありません)。レンズの径はE-M1のほうがかなり太いです。
シャッタースイッチ
E-M1ではシャッタースイッチはクリック感の無いスイッチになっています。奥までスイッチを押し込むとシャッターが切られます。E-M5はシャッタースイッチがクリック感のあるスイッチのため、シャッターの使用感が若干違います。
シャッター音
E-M5よりメカニカルなシャッター音になっています。E-PL3やE-P5のシャッターに近い使用感です。
EVF
E-M5のEVFはかなり明るく、明るさを落として使っていたのですが、E-M1のEVFは初期状態ではE-M5と比べるとかなり暗い状態になっています。EVFの自動明るさ調整がONになっているためだと思われますが、自然な明るさで慣れれば気にならなくなりそうです。
E-M5のEVFに慣れていると暗いなという印象があります。
精細度はE-M1のほうがかなり高く、本の側面のページ部分や規則正しい模様などがE-M5ではモアレになって表示される場合がありますが、同じものをE-M1で見た場合モアレにならずきれいに表示されました。
オートフォーカス
像面位相差AFの効果は非常に大きいです。特に黒い物体の撮影時のフォーカス合わせがE-M5より劇的に速くなっています。
オートフォーカスエリア
E-M1はE-M5よりフォーカスエリアが細かくなっており、よりピンポイントでフォーカスを合わせることができるようになりました。
E-M1
E-M5
JPEG画像の解像度
L:4608x3456
M:3200x2400 (デフォルト値)
S:1280x960 (デフォルト値)
画質
E-M5との比較
(執筆中)
X-T1との比較
E-M1のレンズは、"m.Zuiko Pro 12-40mm"を、X-T1のレンズは"
フジノンレンズ XF14mm F2.8 R"を用いています。
OLYMPUS E-M1
f/8 1/500秒 ISO-200 (E-M1 プログラマブルオート Zuiko Pro 12-40mm 12mm)
Fujifilm X-T1
f/9 1/400秒 ISO-200 (Fujifilm X-T1 プログラマブルオート)
Fujifilm のX-T1との比較です。ぱっと見た目の画質では大きな違いはありません。遠景の山は若干X-T1のほうが鮮明感があります。おそらくセンサーサイズの違いによるものと考えられます。また、手前の岩場などで比較すると、若干ですが、E-M1のほうが赤みがかった画像で仕上がっています。
OLYMPUS E-M1
Fujifilm X-T1
Nikon Dfとの比較
E-M1のレンズは、"m.Zuiko Pro 12-40mm 25mm"を、Nikon Dfのレンズは"AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition)"を用いています。
OLYMPUS E-M1
f/2.8 1/60秒 ISO-400 (E-M1 絞り優先 Zuiko Pro 12-40mm 25mm)
Nikon Df
f/2.8 1/50秒 ISO-400 (Nikon Df 絞り優先)
フルサイズ機との比較ではフルサイズ機では背景のボケが大きくなっており、センサーサイズの差が出ています。一方、鮮明感はE-M1のほうがセンサーサイズは小さいですが高いです(下図、砂時計の砂など)。また、拡大するとNikon Dfではわずかに手振れがあることがわかりました。一方E-M1では拡大しても、手ブレは気づかない程度でした。ノイズに関してはセンサーサイズが大きいNikon Dfのほうが少ない撮影結果となりました。
色味はNikon Dfのほうが温かみがある柔らかい撮影結果になりました。
OLYMPUS E-M1
Nikon Df
長期使用後
リアダイヤルが空回りする
一年ほど経過したところでリアダイヤルが空回りする症状が気になってきました。サービスセンターに持ち込んだところ、修理となりました。詳しくは「
OLYMPUS OM-D E-M1 でリアダイヤルが反応しにくい、空回りする」の記事を参照してください。
ホットシューカバーがなくなる
気づいたらホットシューカバーがなくなっていました。詳しくは「
OLYMPUS OM-D E-M1 のホットシューカバーがなくなった」を参照してください。
レバーが下がってISO設定が変わってしまう
うっかり、レバーに触れて、レバーが下がり、ISO設定がAutoではなく、固定の値に変わってしまうことがありました。気づきにくい設定のため、後で画像を確認してショックを受けます。
まとめ
"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO"のレンズがポイントです。軽量ミラーレス機だというイメージで"M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO"を付けてしまうとかなりの重さと大きさになるため注意が必要です。
これまで E-P3 → E-M5 → E-M1と筐体が大きく重くなる一方で、持ち運びやすく取り回しがやすい利点がだんだん失われているため、今後はダウンサイジングを考える必要があると感じました。
E-M5は筐体を持ちにくい、つかみにくいという印象があったので、E-M1はその点が改善されており、筐体が大きくなってしまったのは残念ですが、それ以上にメリットがあるという印象です。
著者
iPentec のライフスタイルコンテンツとトラベルコンテンツの担当。
北欧デザインに囲まれた生活とミニマリストに憧れるも、なかなか部屋の物が減らせない。