Delphi 10.2 Community Edition で コードエディタの仮想空間キャレットを無効にする - フリーカーソルの無効化 - Delphi

Delphi 10.2 Community Edition で コードエディタの仮想空間キャレットを無効にする方法を紹介します。

概要

Delphiでは、コードエディタをクリックするとクリックした位置にキャレットが移動し、その場所からコードを記述できます。一方Visual SutudioやAndroid Studio, Eclipse はコードエディタをクリックすると、行末より左側をクリックした場合はクリックした位置にキャレットが移動しますが、行末の右側をクリックした場合は、行末にキャレットが移動します。いわゆるWindowsのメモ帳と同じ動作です。
また、Visual Studioでは行末で右カーソルキーを押下した場合は次の行の先頭にキャレットが移動し、行の先頭で左カーソルキーを押下すると全行の末尾にキャレットが移動します。Delphiでは行末で右カーソルを押すと次の行には移動せず、右側に移動します。行の先頭で左カーソルキーを押下した場合はキャレットは移動しません。
Visual Studioでは上記のDelphiのテキストエディタと同様の動作を「仮想空白文字を使用」という設定を有効にすると動作します、一方Delphiでは「仮想空白文字を使用」の設定を標準の設定では無効にすることはできません。この記事では、Delphiで「仮想空白文字を使用」を無効にする、いわゆる「フリーカーソル無効化」の設定手順を紹介します。

事前準備

Delphiでは標準の設定では実現できないため、プラグインをインストールする必要があります。CnPack Wizard というプラグインをインストールします。インストール手順はこちらの記事を参照してください。

設定手順

Delphiを起動します。


CnPackメニューを開きます。メニューの[Options...]の項目ををクリックします。


CnPack IDE Wizards Settings ダイアログが開きます。


フリーカーソルの無効化以外の機能を利用しない場合は、各項目の[Settings]の[Enabled]チェックボックスのチェックを外し無効にします。"Editor Enhancements" の項目だけ[Settings]の[Enabled]のチェックを付けた状態にします。
右側の[Settings]ボタンをクリックします。


[Editor Enhancements Wizard Settings]のダイアログが表示されます。


上部のタブの[Others]のタブをクリックします。下図の画面が表示されます。


[Keybord Extend]のセクションの以下の3つのチェックボックスにチェックを付けます。
  • Keep Cursor Before End of Line.
  • Wrap Cursor when Press Left at Line Head.
  • Wrap Cursot when Press Right at Line End.
"Keep Cursor Before End of Line."をチェックすると、行末以降をクリックした場合でもカーソルが行末にセットされます。"Wrap Cursor when Press Left at Line Head."をチェックすると行頭で左カーソルキーを押すとカーソルが前の行の行末に戻るようになります。"Wrap Cursot when Press Right at Line End."をチェックすると行末で右カーソルキーを押すと次の行の先頭にカーソルが移動します。


以上の設定で、Delphiのコードエディタで仮想空白文字(フリーカーソル)が無効になります。

著者
iPentecのメインプログラマー
C#, ASP.NET の開発がメイン、少し前まではDelphiを愛用
最終更新日: 2019-12-31
作成日: 2018-08-15
iPentec all rights reserverd.