ZIPファイルを作成してファイルを圧縮する - DotNetZip を利用 - C#

DotNetZip ライブラリ(DotNetZip - Zip and Unzip in C#, VB, any .NET language) を用いて、ZIPファイルを作成しファイルを圧縮する方法を紹介します。
補足
.NET Framework 4.5 以降では.NET Framework の標準ライブラリのZipArchiveクラスを利用して圧縮処理を実装できます。詳細はこちらの記事を参照してください。

DotNetZipのダウンロード

DotNetZipのライブラリをダウンロードします。ダウンロードの手順等はこちらの記事を参照してください。

アセンブリの参照

プロジェクトを新規作成します。今回はWinFormアプリケーションプロジェクトを新規に作成しました。

[ソリューションエクスプローラ]の[参照設定]ノードをクリックして選択します。


マウスの右ボタンをクリックしポップアップメニューを表示します。メニューの[参照の追加]を選択します。


[参照マネージャー]ダイアログが開きます。ダイアログ下部の[参照]ボタンをクリックします。


アセンブリを参照するためのファイル選択ダイアログが開きます。DotNetZipライブラリの"zip-v.19"ディレクトリを開きます。


"Ionic.Zip.dll"ファイルを選択します。


[参照マネージャー]に戻るとアセンブリが追加されています。[OK]ボタンを押します。


参照設定ノードに"Ionic.Zip"が追加されました。

UI

下図のUIを作成します。フォームにボタン、テキストボックス,OpenFileDialogを配置します。OpenFileDialogはMultiSelectプロパティをTrueに設定します。

コード

以下のコードを記述します。
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.ComponentModel;
using System.Data;
using System.Drawing;
using System.Linq;
using System.Text;
using System.Threading.Tasks;
using System.Windows.Forms;
using System.IO;
using Ionic.Zip;

namespace ZipCompress
{
  public partial class FormMain : Form
  {
    public FormMain()
    {
      InitializeComponent();
    }

    private void button1_Click(object sender, EventArgs e)
    {
      if (openFileDialog1.ShowDialog() == System.Windows.Forms.DialogResult.OK) {
        ZipFile zf = new ZipFile();
        for (int i = 0; i < 
          openFileDialog1.FileNames.Length; i++) {
          ZipEntry entry = zf.AddFile(openFileDialog1.FileNames[i]);
          entry.FileName = Path.GetFileName(openFileDialog1.FileNames[i]);
        }
        zf.Comment = "テストアプリでの圧縮";
        zf.Save("testfile.zip");

        textBox1.Text = "処理が終了しました。\r\n";
      }
    }
  }
}

解説

  if (openFileDialog1.ShowDialog() == System.Windows.Forms.DialogResult.OK) {
    ZipFile zf = new ZipFile();
    for (int i = 0; i < 
      openFileDialog1.FileNames.Length; i++) {
      ZipEntry entry = zf.AddFile(openFileDialog1.FileNames[i]);
      entry.FileName = Path.GetFileName(openFileDialog1.FileNames[i]);
    }
    zf.Comment = "テストアプリでの圧縮";
    zf.Save("testfile.zip");

    textBox1.Text = "処理が終了しました。\r\n";
  }
ボタンをクリックするとファイル選択ダイアログを開きます。ファイルが選択されれば、選択されたファイルをZIPファイルに圧縮します。

  ZipFile zf = new ZipFile();
ZipFileオブジェクトを作成します。

  for (int i = 0; i < 
    openFileDialog1.FileNames.Length; i++) {
    ZipEntry entry = zf.AddFile(openFileDialog1.FileNames[i]);
    entry.FileName = Path.GetFileName(openFileDialog1.FileNames[i]);
  }
ファイル選択ダイアログで、選択したファイルをZipFileオブジェクトのAddFileメソッドを用いて追加します。メソッドの戻り値としてZipEntryオブジェクトが返ります。
Zipファイル内のパスを設定するため、ファイル追加の際の戻り値のZipEntryオブジェクトのFileNameプロパティを設定します。上記のコード例ではファイル名のみを設定しているためZipファイル内の直下にファイルが保存されます。

補足

  for (int i = 0; i < 
    openFileDialog1.FileNames.Length; i++) {
    ZipEntry entry = zf.AddFile(openFileDialog1.FileNames[i]);
  }
上記のコードのようにFileNameプロパティを設定しない場合ドライブ直下からのフォルダ構造がZIPファイル内に造られます。

実行結果

プロジェクトを実行します。下図のウィンドウが表示されます。


[button1]をクリックします。ファイルオープンダイアログが表示されます。


ZIPファイルに圧縮するファイルを選択します。今回はフォルダ内の4つのファイルを選択しました。ファイル選択ができたら[開く]ボタンを押します。


ZIPファイルへ圧縮をします。処理が終了するとテキストボックスにメッセージが表示されます。


実行ファイルのディレクトリを確認するとZipファイル"testfile.zip"が作成されていることがわかります。


ZIPファイルを開くと先ほど選択したファイルがZIPファイル内に格納されています。


ZIPファイルでの圧縮ができました。
著者
iPentecのメインプログラマー
C#, ASP.NET の開発がメイン、少し前まではDelphiを愛用
最終更新日: 2021-05-08
作成日: 2013-07-30
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