After Effectsで要素をランダムに振動させるアニメーションの作成手順を紹介します。
概要
要素をランダムに振動させる場合には、要素の位置に対して、wiggle エクスプレッションを設定します。
書式
wiggle([1秒間に振動する回数], [振動幅の大きさ])
または、
wiggle([1秒間に振動する回数], [振動幅の大きさ], [変動の細かさ], [ドロップオフの速度], [開始時刻])
引数が2つの場合、[変動の細かさ]=1, [ドロップオフの速度]=0.5, [開始時刻]=time がデフォルト値として指定されます。
手順
After Effectsでコンポジションを作成し、要素を配置します。今回は下図の要素(背景、キャラクター1、キャラクター2)を配置しました。
(画像の配置は
こちらの記事を参照してください。)
キャラクターの要素2つを振動させるアニメーションを作成します。
タイムラインパネルで、左のキャラクターの要素を選択します。タイムラインパネルの子要素を開きます。[トランスフォーム]ノード内の[位置]の項目をクリックして選択します。
[位置]の項目で右クリックします。下図のポップアップメニューが表示されます。メニューの[エクスプレッションを編集]の項目をクリックします。
[位置]の項目の下に[エクスプレッション:位置]の項目が追加されます。右側のタイムラインバーの位置に
transform.potision
のコードが記述されています。
transform.potision
のコードを変更します。次のコードを記述します。1秒間に60回の振動で振動幅が20のランダムな振動を設定します。
wiggle(60,20)
タイムラインパネルの[現在の時間インジケーター]をスライドさせます。キャラクターの位置が微妙に変化することが確認できます。
[プレビュー]パネルで再生して、振動の様子を確認します。アニメーションの様子を確認しつつ、必要に応じて、wiggleの引数を変更します。
右側のキャラクターにも振動のアニメーションを追加します。レイヤーの項目を開き、[位置]の項目をクリックして選択します。
選択後、右クリックしポップアップメニューの[エクスプレッションを編集]の項目をクリックします。
[位置]の下部に[エクスプレッション:位置]の項目が追加されます。
[エクスプレッション:位置]の右側のコード部分を次のコードに変更します。1秒間に80回の振動で振動幅を10にします。左のキャラクターより速く、細かく振動する設定です。
wiggle(80,10)
プレビューして動作を確認します。
要素を振動させるアニメーションができました。
動画
完成した動画です。
次の手順
- 指定した時間の間のみエクスプレッションを適用する場合はこちらの記事を参照してください。
- タイムラインでエクスプレッションを適用する期間を複数設定したい場合はこちらの記事を参照してください。
著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。
最終更新日: 2024-02-11
作成日: 2022-01-24