SD.Next のインストール - Stable Diffusion
SD.Next をインストールする手順を紹介します。
概要
Stable Diffution を利用するUIでは Automatic 1111やConmfy UI が有名ですが、新しいUIとして、SD.Next があります。
SD.Next はインストーするとデフォルトで、Control Net, Lycoris, Image browser, などよく使われる拡張機能が初めから利用できます。
インストール手順
リポジトリの確認
リポジトリのURL(
https://github.com/vladmandic/automatic)にアクセスできることを確認します。
https://github.com/vladmandic/automatic
ダウンロード
長期的に運用することを考慮してGitコマンドでダウンロードします。次のコマンドを実行します。
git clone https://github.com/vladmandic/automatic.git
git.exeのパスが通っていない場合は以下のコマンドになります。
(git.exe フルパス) clone https://github.com/vladmandic/automatic.git
GitHubリポジトリからコードがダウンロードできました。
Python仮想環境の作成
Python仮想環境を作成します。
PythonやGitなど必要となるプログラムのパスが通っている場合はこの手順は不要ですが、
パスを通していない場合は、事前に仮想環境を作成した後、webui.bat を実行します。
ダウンロードしたリポジトリの
webui.bat
ファイルがあるディレクトリにカレントディレクトリを切り替え、次のコマンドを実行します。
または
(python.exe のフルパス) -m venv venv
Python仮想環境の切り替え
次のコマンドを実行し、仮想環境に切り替えます。
.\venv\Scripts\activate.bat
仮想環境に切り替えたのち、webui.bat を実行します。
webui.bat実行時にGitのエラーが発生した場合
webui.batを実行した際にGitのエラーが発生した場合、エラーを解消するには、環境変数のGitにgit.exeのパスを設定します。
今回は、activation.bat ファイルにGit環境変数の設定を追加しています。
set GIT=(git.exe のフルパス)
を追加します。
ファイルの変更後、Deactivate.batを実行し、一度仮想環境を抜け、再度Actibate.batを実行して仮想環境に切り替える必要があります。
@echo off
rem This file is UTF-8 encoded, so we need to update the current code page while executing it
for /f "tokens=2 delims=:." %%a in ('"%SystemRoot%\System32\chcp.com"') do (
set _OLD_CODEPAGE=%%a
)
if defined _OLD_CODEPAGE (
"%SystemRoot%\System32\chcp.com" 65001 > nul
)
set VIRTUAL_ENV=c:\Storage\Image-Gen\kohya-ss-gui\kohya_ss\venv
if not defined PROMPT set PROMPT=$P$G
if defined _OLD_VIRTUAL_PROMPT set PROMPT=%_OLD_VIRTUAL_PROMPT%
if defined _OLD_VIRTUAL_PYTHONHOME set PYTHONHOME=%_OLD_VIRTUAL_PYTHONHOME%
set _OLD_VIRTUAL_PROMPT=%PROMPT%
set PROMPT=(venv) %PROMPT%
if defined PYTHONHOME set _OLD_VIRTUAL_PYTHONHOME=%PYTHONHOME%
set PYTHONHOME=
if defined _OLD_VIRTUAL_PATH set PATH=%_OLD_VIRTUAL_PATH%
if not defined _OLD_VIRTUAL_PATH set _OLD_VIRTUAL_PATH=%PATH%
set PATH=%VIRTUAL_ENV%\Scripts;%PATH%
set VIRTUAL_ENV_PROMPT=(venv)
:END
if defined _OLD_CODEPAGE (
"%SystemRoot%\System32\chcp.com" %_OLD_CODEPAGE% > nul
set _OLD_CODEPAGE=
)
set GIT=(git.exe のフルパス)
webui.batを実行するとインストールが始まります。
エラーが発生した場合
インストール中にエラーが発生した場合はエラー内容を確認して対処します。
今回はライブラリのインストールでエラーが発生していました。
対処法は
こちらの記事を参照してください。
pipのバージョンが古い旨のメッセージが表示された場合は次のコマンドを実行してpipを更新します。
python.exe -m pip install --upgrade pip
インストールが進むと標準モデルのダウンロードの確認があります。今回は"y"を入力してモデルをダウンロードします。
モデルのダウンロードが始まります。
ダウンロードが完了すると下図の画面が表示されます。WebUIのURL
http://127.0.0.1:7860
が表示されます。
Webブラウザで
http://127.0.0.1:7860
にアクセスします。下図のページが表示されます。
下にスクロールするとControl Netのエリアがデフォルトで表示されていることが確認できます。
ControlNet のモデルの配置
ControlNet のモデルを配置します。
Stable Diffusion 1.xの場合は、
モデルのリポジトリのURL(
https://huggingface.co/lllyasviel/ControlNet-v1-1/tree/main)をWebブラウザで開きます。
下図のページが表示されます。モデルのファイルをダウンロードします。
インストールする safetensorsファイルと、同名のyamlファイルをダウンロードします。
ダウンロードしたモデルファイルを以下のディレクトリにコピーして配置します。 モデル数が多いため、使用する可能性があるもののみを配置しても良いと思います。
(SD.Nextのプログラムを配置したディレクトリ)\models\ControlNet
SD.Next のUIを表示し、[From Text]のタブで下にスクロールし[ControlNet]のパネルの[Model]のドロップダウンリストボックスをクリックします。
下図のモデルの一覧が表示されれば、モデルの配置はできています。
モデルの配置
モデルを配置します。
SD.Next の
automatic
フォルダを開きます。
フォルダの一覧が表示されます。
models
フォルダを開きます。
Stable-Diffusion
フォルダを開きます。
フォルダ内にデフォルトのモデルファイルが配置されています。
入手したモデルファイルを配置します。今回は Conterfeit v3.0 のモデルファイルを配置しました。
Conterfeit 3.0のモデルファイルの入手手順は
こちらの記事を参照してください。
SD.Next のUIを再起動するか、ページ左上の[Stable Diffusion checkpoint]ドロップダウンリストボックスの右側の更新ボタンをクリックします。
ドロップダウンリストを開きます。下図の画面が表示され、配置したモデルがドロップダウンリストの一覧に追加されています。
追加したモデルをクリックして選択します。
モデルを切り替えられました。
プロンプトを入力します。今回は以下のプロンプトを入力します。
Prompt
girl, blue jacket, white skirt
プロンプト入力後、右上の[Generate]ボタンをクリックします。
画像が生成されました。
起動バッチファイルの準備
PythonやGitのパスが設定されている場合は不要ですが、パスを設定していない環境では、
webui.batを起動するためのバッチファイルを作成しておくと便利です。以下のバッチファイルをwebui.batファイルのフォルダに作成します。
@echo off
set PYTHON="(Python.exeのフルパス)\python.exe"
set GIT=(git.exeのフルパス)\git.exe
set VENV_DIR=
set COMMANDLINE_ARGS=
call webui.bat
著者
iPentecのメインプログラマー
C#, ASP.NET の開発がメイン、少し前まではDelphiを愛用