Office Scriptsでカーソルの位置のアドレス(セル座標)を取得する - Excel

Office Scriptsでカーソルの位置のアドレス(セル座標)を取得するコードを紹介します。

概要

こちらの記事では、Office Scriptsを利用して、 カーソルの位置のセルの値を取得するコードを紹介しました。状況によっては、セルの情報ではなく、 カーソルの座標値("A1"といったアドレス値)を取得したい場合があります。
この記事では、Office Scriptsでカーソルの位置のアドレス(セル座標)を取得するコードを紹介します。

座標値を取得するには、ExcelScript.RangeオブジェクトのgetAddressメソッドを利用します。 カーソル位置のExcelScript.Rangeオブジェクトを取得して、getAddressメソッドを呼び出すとアドレスを取得できます。

書式

(ExcelScript.Rangeオブジェクト).getAddress();

定義

getAddress(): string;
戻り値は、string 型です。

例:カーソルのあるセルのアドレスを取得

コード

Office Scriptsを作成し、以下のコードを記述します。
function main(workbook: ExcelScript.Workbook) {
    let cell: ExcelScript.Range = workbook.getActiveCell(); 
    console.log(cell.getAddress());
}


解説

workbook.getActiveCell()メソッドを呼び出しカーソルの位置のセルのオブジェクトを取得しcell変数に代入します。
   let cell: ExcelScript.Range = workbook.getActiveCell();
取得したセルのアドレス値をgetAddress()メソッドで呼び出します。アドレスの値をログメッセージに出力します。
ログメッセージ出力の詳細はこちらの記事を参照して下さい。
   console.log(cell.getAddress());

実行結果

カーソルを移動します。今回はD5セルに移動しました。コードエディタでOffice Scriptsの実行ボタンをクリックします。


コード下部の[出力]エリアに "Sheet1!D5" のメッセージが表示されます。カーソルの位置のセル座標が取得できています。


範囲選択した場合

範囲選択されていた場合の動作を確認します。左上から右下に向かってドラッグして選択した場合は、左上の "Sheet1!B10"がメッセージとして表示されます。



右下から右上に選択した場合は、右下の "Sheet1!H14"がメッセージとして表示されます。範囲選択の場合は、選択を開始したカーソルの位置が getAddress() の値となる動作です。



Office Scripsでカーソルの位置のアドレス(セル座標)を取得できました。

著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。
最終更新日: 2024-01-23
作成日: 2023-01-02
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