HP Z220 ワークステーション のレビュー
HP Z220 ワークステーション のレビューです。
購入のきっかけ
使用していたPCがだいぶ古くなったことと、近々Windows 8 RTM版が登場するため、PCを新調することにしました。今までは自作PCを使っていましたが、相性問題が出る可能性や、価格と性能に見合い、排熱まで設計された良いケースが無かったこと、電源の選定が難しいことなどから、今回はメーカー製のワークステーションにパーツを増設する方法で構築します。
デスクトップPCの場合、法人向けのワークステーションは電源回りなどがコンシューマー向けよりはるかに安定性が高いことがわかっていましたので、ワークステーションを選定しました。候補はDELLとHPで絞りましたが、価格差でHPとなりました。DELLはOS無しを選べなかったため、価格がやや高めでした。
検討の結果 HPのワークステーションZ220を購入しました。
購入
HPオンラインショップで購入しました。
CPUは市販価格とほとんど差がないため、"Xeon E3 1270v2"を選択しました。他は市販品のほうが安いため、光学ドライブなし、VGAカードなし、HDD容量は最小、メモリ容量も最小としました。VGAカードはQuadro 2000の場合、5~7千円の違いですので心配な方は最初から純正品を搭載しても良いかもしれません。BDドライブやHDD,メモリは市販品よりだいぶ価格差があります。
価格は約\130,000でした。(メディアカードリーダーを購入し忘れたため、後に\4,000ほど追加費用がかかっています。)
光学ドライブなどを含めたワークステーション全体の予算は約\200,000としています。
納品
注文後ほぼ一週間で到着しました。法人向けのため、平日に配送される設定になっているようです。
スペック
CPU | Intel Xeon E3 1270v2 (4Core) |
動作クロック | 3.50 GHz (Turbo Boost時 3.90GHz) |
メモリ | 2GB (DDR3 1600MHz) |
グラフィック | なし |
ストレージ | なし |
ディスプレイ | なし |
インターフェース | USB3.0 x4 (フロントx2, リアx2) , USB2.0 x10 (フロントx1, リアx4, 内部x5), ラインイン, ラインアウト, マイクポート, PS2マウス, PS2キーボード, ネットワークポート (RJ45), DVI-I (内蔵グラフィックスが無いため無効), Display Port (内蔵グラフィックスが無いため無効) |
カメラ | なし |
無線LAN | なし |
無線 | なし |
梱包
下図の梱包です。WORKSTATIONの文字がワンランク上の感じがして良いです。
ふたを開けると添付品が見えます。マウスや電源ケーブルです。
添付品を外すと中仕切りが見えます。
仕切りを外すと本体が入っています。正面が上向きになっています。
本体を取り出しました。白い袋でラッピングされています。
外観
外観は下図です。想像していたより高級感は無いですが、つくりはまずまずです。デザインはシンプルで良いです。Webのカタログ画像ではフロントベイに取っ手がついていますが、最小構成では取っ手はついていないようです。
背面の外観です。VGAカードのスロットのふたが無いです。こちらはカードを増設する予定ですので問題ないです。
内容物
内容物は以下です。マウス、電源ケーブルマニュアル類です。OS無しモデルのため、LinuxのインストールCD(HP Linux)が添付されています。
価格をぎりぎりまで落としたため3ボタンマウスです。\525ほど安くなります。マウスパットも不要としました。マウスパットを無くすと\945ほど安くなります。
電源ケーブルです。3ピンのケーブルですので注意です。
2ピンへの変換コネクタは標準で添付されていました。
内部
左側の側板のハンドルを引き上げると側板を取り外すことができます。
内部です。最小構成のためシンプルです。HDDは横向きに設置するタイプです。
HDD/ドライブベイ
HDDとドライブベイです。HDDはプラスチックのガイドを取り付けレールをスライドさせて取り付けるタイプです。光学ドライブは専用のねじを取り付けてレールをスライドさせて取り付けるタイプです。光学ドライブ(5インチ)ベイはML110 G6シリーズと同じ仕組みです。
こちらがHDDのガイドです。ねじ止めはせずはめ込んで取り付ける構造です。
ファン/ヒートシンク
こちらがCPUファンとヒートシンクです。ヒートシンクは圧着ではなく、ねじ止めされています。ファンにはファンガードがついています。
今回はCPUの交換はしませんが、CPU交換をする場合このねじは通常のドライバでは外せません。ねじが星形のトルクス(ヘックスローブ)ねじを使っているため専用のドライバーが必要です。トルクスのT15Hのドライバーで回せます。
Amazonで購入できます。
大きなホームセンターにも置いてあります。
こちらが背面ファンです。こちらもファンガードがついています。
フロントパネル
前面の3か所のツメを持ち上げるとフロントパネルが取り外せます。
ドライブの目隠し板ですが、構造がやや複雑です。目隠し版全体を内側に取り外します。
外した目隠し版全体のうち、外したい板を外側に取り外します。
外した後フロントパネルに取り付けます。無理に外すと目隠し板のツメめを痛めてしまいますので注意してください。
目隠し版を外した状態です。
背面
背面パネルです。ディスプレイポート、DVIコネクタなどが見えますが、このモデルは内臓グラフィックを積んでいないため使えません。使えないことを示すシールが貼ってあります。
USBコネクタやLANコネクタなどがついています。PS2コネクタも装備されています。
オプションの増設
グラフィックカード
グラフィックカードを増設します。グラフィックカードはQuadro 2000を用意しました。Quadro 2000の詳細は
こちらの記事を参照してください。
PCI Expressのスロットです。金具で押さえつけられています。
緑色のツメを押して外側に倒すとロックが外れます。
グラフィックカードを取り付けました。
メモリ
メモリを増設します。メモリ増設の詳細は
こちらの記事を参照して下さい。
HDD SSD
HDDとSSDを取り付けます。
標準でついているHDDを外します。ケーブルを外し、左右の緑のツメを内側に押し込み引き抜くとハードディスクドライブを外せます。
外したドライブです。
マウンターはねじ止めされていないため簡単に外せます。
新しいハードディスクを取り付けます。ディスクの詳細は
こちらの記事を参照してください。
ディスクを取り付けました。
SSDも同様の手順で取り付けます。SSDの詳細は
こちらの記事を参照してください。
SSDも取り付けました。
配線をして取り付け終了です。
DVD/BDドライブ
DVD/BDドライブを取り付けます。5インチベイの側面についているねじを使います。
ねじを外します。ねじはトルクスねじのため先に紹介したT15Hのドライバーを使って外します。
ドライブにねじを取り付けます。ドライブの詳細は
こちらの記事を参照してください。
ドライブに取り付けたねじを5インチベイのレールに入れて押し込みます。奥まで押し込むとロックがかかりドライブが固定されます。
電源とSATAケーブルを配線します。SATAケーブルは本体にすでについていますので、それを使えます。
取り付けできました。
電源を入れてトレイをあけてみます。…が、フロントパネルにトレイが当たってしまい、トレイが出ないことがわかりました。
トレイパネルは交換できますので、交換しました。詳しくは
こちらの記事を参照してください。
フロントパネルを交換した状態です。若干色が違いますが、それほど気にはなりません。
完成
すべてのパーツの取り付けができました。
内部は下図のようになりました。
22 in 1 メディアカードリーダライタ
注文時に注文し忘れたメディアカードリーダが届きました。注文時に忘れると届くまでかなりの日数(3週間程度)を要するため、注文時に抜けがないよう注意したほうが良いです。
こちらが梱包です。結構しっかり梱包されています。注文し忘れなければこの梱包材は無駄にならなかったのに…
こちらが梱包物の一覧です。マニュアルやCDなども同梱されています。
こちらがメディアカードリーダライタです。リーダーは3.5インチサイズです。5インチのフレームが同梱されています。
メディアカードリーダーをフレームに取り付けます。ワンタッチで簡単に取り付けられます。
取り付け完了です。
続いて本体の5インチベイに取り付けます。取り付けはCD/DVDドライブと同様の手順です。
無事取り付けできました。
使用感
動作音
とても静かです。以前使っていた自作PCでも静穏ファンなどを使っていたのですが、それと比べてもより静かです。CPUファンの静かさが差になっているようです。静かな部屋で使ってもまったく問題ありません。
その他
Windows 8での導入ドライバ
以下の順でインストール
- Intel ME 8 Management Engine Driver for Intel 6 Series Chipset-Based Desktop Boards
- AHCI Intel Rapid Storage Technology Driver for Intel 6 Series Chipset-Based Desktop Boards
- nVidia Graphics Driver
著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。