フジノンレンズ XF14mm F2.8 R のレビュー

フジノンレンズ XF14mmF2.8 R のレビューです。

購入のきっかけ

X-T1で広角で撮影したくなったため、広角レンズを入手することにしました。検討の結果、より明るい単焦点のレンズである"フジノンレンズ XF14mmF2.8 R"を入手しました。

購入

Amazonで購入できます。

パッケージ

箱は下図になります。黒い箱です。


箱のふたを開けると保証書が入っています。


保証書の下にはマニュアルが梱包されています。


保証書と、レンズケース、ファームウェアアップデート用のSDカードが含まれています。


取扱説明書など一式です。


取扱説明書の下の中敷きを外します。


レンズ本体は中敷きの下に梱包されています。


梱包物一式です。

外観

レンズの外観は下図です。


キャップを外した外観です。


フォーカスリングは手前側にスライドするとマニュアルフォーカスに切り替わる構造になっています。M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0と同じ構造です。


絞りもレンズ側にリングがあります。"A"の位置はオートになります。リングを回すと絞りをマニュアルで設定できます。

レンズフード

標準で下図のレンズフードが添付されています。(フジノンレンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS のレンズフードと形状は同じです。)


レンズフードを取り付けた状態の外観です。逆向きに取り付けると収納できます。

レンズフィルタ

今回はmarumiのレンズフィルタを取り付けることにしました。フィルタの径は58mmです。

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こちらが外観です。




フィルタを取り付けた状態の外観です。

X-T1への取り付け

X-T1へ取り付けた状態の外観です。小さめのレンズですのでコンパクトな印象です。手軽に扱えるサイズです。

レンズケース

レンズケースです。ケースよりラッピングシートに近いです。

使用感

35mm換算で21mmのレンズであり、かなり広角の印象でしたが、実際に使ってみると、広角すぎる印象はありませんでした。これは、後述しますが、マイクロフォーサーズ機では、センサーサイズの縦横比の関係で高さが長いため、マイクロフォーサーズ機と同じ画角のレンズをAPS-C機で用いた場合は高さが短くなり画面が狭くなったように感じます。
このため、マイクロフォーサーズ機より広角のレンズを使用してようやく同じ程度の画面の広さを感じられます。XF14mmの使用感はマイクロフォーサーズ機で12mmのレンズを使用したときとまったく変わらない使用感になります。

画質

同程度のスペックのOlympus E-M1 と比較します。E-M1のレンズは単焦点広角レンズ"M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0"を使用します。
#designer(style="width:45%;float:left;margin-left:10px;margin-right:10px;"){

Fujinon XF14mmF2.8 R


FUJIFILM X-T1 : F13 1/350秒 ISO-400
} #designer(style="width:45%;float:left;margin-left:10px;margin-right:10px;"){

M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0


OLYMPUS E-M1 : F7.1 1/800秒 ISO-800
} #designer(style="clear:left"){}
センサーの縦横比が違うため、大きさが違って見えます。XF14mmは35mm換算で21mm、Zuiko12mmは35mm換算で24mmとXF14mmのほうが画角が広いのですが、マイクロフォーサーズ機はセンサーサイズの縦横比の関係で高さが大きめになっているため、縦方向の画角はオリンパスの24mmのほうが広くなります。(上図の比較画像は縦向きのため横方向の画角はオリンパスのほうが広いです。)
撮影条件はどちらもプログラマブルオートですが、X-T1のほうがより絞られて撮影されました。また、ISO感度もX-T1のほうが低くなっています。
撮影画像はX-T1は緑が鮮やかで、木の立体感が良く表現されています。


写真左下部の原寸サイズでの比較をします。
#designer(style="width:45%;float:left;margin-left:10px;margin-right:10px;"){

Fujinon XF14mmF2.8 R


} #designer(style="width:45%;float:left;margin-left:10px;margin-right:10px;"){

M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0


} #designer(style="clear:left"){} X-T1のほうが鮮明感があり、細かい部分まで描写できています。センサーサイズの差によるところが大きいと考えられます。
画面の隅ですが、XF14mmでは鮮明に撮影できています。

#designer(style="width:45%;float:left;margin-left:10px;margin-right:10px;"){

Fujinon XF14mmF2.8 R


FUJIFILM X-T1 : F2.8 1/850秒 ISO-200
} #designer(style="width:45%;float:left;margin-left:10px;margin-right:10px;"){

M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0


OLYMPUS E-M1 : F2.0 1/3200秒 ISO-200
} #designer(style="clear:left"){}
レンズ絞り開放での撮影結果の比較です。XF14mmもかなり寄れるレンズです。ぎりぎりまで近づいた場合の撮影結果が上図です。寄れる度合いでは、M.ZUIKO DIGITAL ED 12mmのほうが、より寄れるレンズです。ボケに関しては、どちらもきれいにぼけていますが、M.ZUIKO DIGITAL ED 12mmのほうがより大きくぼけています。これは、センサーサイズの差よりもレンズの明るさの差が出ていると考えられます。ただし、M.ZUIKO DIGITAL ED 12mmはシャッタースピードが短いためか周辺部の光量落ちがみられます。

作例


FUJIFILM X-T1 ISO-200 F5.6 1/150秒 (ハロン湾スン・ソット洞)
鮮明に描写できつつも、淀んだ空気感もよく表現できています。


FUJIFILM X-T1 ISO-200 F5.6 1/125秒 (タ・プローム)
画面の隅まできれいに描写できています。岩や樹木の質感もよく出ています。

その後(長期使用)

使い続けていると、絞りリングがオートからずれてしまうことが多々ありました。もともと絞りリングは軽いため、ちょっと触れただけでオートではなくなってしまうことがあります。オートからずれると、最も絞られた設定になるため、撮影画像が暗くなったり、シャッタースピードが長くなりブレブレになってしまいます。
ごみやほこりがピントリングに入り込みやすいので注意が必要です。

まとめ

X-T1の画質をよく引き出せるレンズです。大きさもコンパクトで扱いやすいレンズです。35mm換算で21mmのレンズのため、広角すぎるレンズの印象を持ちましたが、実際に使用してみたところ、オリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0とほとんど同じ使用感でした。広角レンズでスナップ写真を手軽にとりたい方にはおすすめできます。

著者
かつて日本を代表したスーパーエンジニア (自称)
ハードウェア、電気設備、ガーデニング関係の記事を担当。
掲載日: 2014-07-19
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