Realforce RGB R2A-US4G-BK のレビューです。
導入のきっかけ
プログラムのコードは英語で記述することや、開発環境のショートカットも基本的には世界共通のショートカットキーが設定されていることから、
キーボードはワールドスタンダードなUS配列に最適化されているのではないかと感じるようになりました。
かな入力もほとんどしないため、英語キーボードを導入することに決めました。
(
US配列のキーボードのメリットも参照)
機種選定
US配列のキーボードでは以下の候補があります。(下記以外にもいろいろあります)
- Topre Realforce US系
- Kinesis Advantage
- OMEN by HP Encoder
- Razor PRO TYPE
- FILCO Majestouch
- HHK (Happy Hacking Keyboard)
これまでのほかのキーボードレビューなどを参照して、次の条件としました。
- US配列
- 静電容量スイッチ
- 色にはこだわらない (ホワイト原理主義ではないです。)
- シンプルデザイン
- テンキーあり (プログラムコードで数値入力が多いため)
- キートップの文字が見やすいこと
- キートップには梨地感が必要
- バックライトあればほしい
上記の条件を満たすものを選定したところ、Realforce RGB R2A-US4G-BK が該当しました。
キートップは以前店頭で日本語版のRealforce RGBを確認した際に、梨地感があること、キートップの文字の視認性も
Realforceの黒よりも見やすいことを確認していましたので、問題ないと判断しました。
購入
最近モデルチェンジしたようで、品薄でなかなか販売店がありませんでしたが、公式ページからのリンク先のショップで販売していたのを見つけ、注文しました。
パッケージ
パッケージは下図です。
型番を確認します。MODEL: R2A-US4G-BK (AEBZ05) のラベルがあります。(REALFORCE RGB / AEAX01 ではないです。)
外箱の中に黒い内箱が入っています。
外箱の中にはユーザーマニュアルのシートも梱包されています。
内箱のふたを開けると本体が梱包されています。
内容物一式です。本体、保証書、取扱説明書、ユーザーガイド、キースペーサー、キープラーが含まれています。
キーボード本体です。
外観
キースペーサーです。カーソルキー用のスペーサー、[a][w][s][d]キー用のスペーサー、個別のキー用のスペーサーが付属しています。
キープラーです。
キーボードの外観は下図です。
キー部分です。キートップのフォントがサイバー的なデザインで特徴があります。キートップは梨地になっています。
テンキー部分です。
右上の機能キー部分です。キーの外側のパネルにラメが入っていて、華やかなデザインになっています。
USBケーブルの外観です。一般的なタイプAのコネクタです。マジックテープのケーブルホルダーが付属しています。
ケーブルホルダーにはREALFORCEのロゴがプリントされています。
背面です。ケーブルを左、右、中央から出せるようになっています。
底面の滑り止めです。滑り止めのゴム状の板が張り付けられています。
大きさはREALFORCE 2シリーズと同じ大きさになっており、初期のREALFORCEより大型の滑り止めが取り付けられています。
インジゲーターLEDランプです。デフォルトの状態では赤色に発行します。
キーキャップの比較
他のREALFORCEキーボードのキーキャップの比較です。左から、
91UBK、
108U-A、
R2SA-JP3M-WH、R2A-US4G-BK です。
キーキャップの裏側です。R2A-US4G-BKだけ形状が違います。
縦に並べた状態です。わずかにですが、R2A-US4G-BKの形状が違います。(側面の角度が違うように見えます。)
91UBK と、R2A-US4G-BK のキーキャップの比較です。写真ではわかりづらいですが、91UBKより、R2A-US4G-BK のキートップのほうが梨地感のあるつくりになっています。
キーキャップの梨地感
キーキャップの種類により表面の梨地感が微妙に違います。
91UBK = 108UBK < R2SA-JP3M-WH < R2A-US4G-BK < 108UH = 108U-A
キーキャップの重量
重量を比較します。
R2SA-JP3M-WHと108U-Aは1.3g、91UBKは1.2g、R2A-US4G-BKは2色成形のためか若干重量があり、1.4gとなっています。
スイッチ部の比較
左が、R2A-US4G-BKのスイッチ、右が一般的なREALFORCEのスイッチです。(写真はR2SA-JP3M-WH)
接続
USBケーブルでPCと接続すれば、接続完了です。ただし、ケーブルで接続しただけでは、日本語キーボードのレイアウトとして認識される場合があります。
US配列のキーボードとして認識させる場合はキーボードレイアウトを変更する必要があります。操作手順は
こちらの記事を参照してください。
REALFORCE Software のインストール
キーボード設定を変更するための、REALFORCE Software をインストールします。インストール手順は
こちの記事を参照してください。
バックライト
バックライトを設定するには、REALFORCE Softwareを起動します。
ウィンドウ上部の[RGB-LED]タブの右側の[▼]部分をクリックします。下図のドロップダウンメニューが表示されます。
メニューの[ユーザー設定]の項目をクリックします。
下図の画面が表示されます。画面下部のカラーパレットからバックライトに設定したいカラーを選択します。カラー選択後上部のキーボードのレイアウトから
バックライトを設定したいキーをクリックします。クリックするとバックライトのカラーが変更されます。
複数のキーのバックライトを変更する場合は、ドラッグで選択することでまとめてキーを選択できます。
バックライトを点灯した際の外観です。バックライトを白色(RGB=255,255,255)に設定した状態です。写真ではわかりづらいですが、白色は若干青みがかった(色温度の高い)白色です。
下図は赤色(RGB=255,0,0)です。
白色の場合、輝度を下げてもまぶしいため、若干オレンジがかった色(RGB=232,188,106)を設定することにしました。
アイコンのあるキートップでは、アイコン部分は文字に比べて光の透過する度合いが少なく、暗めの明るさになります。
打鍵感 / フィーリング
キーキャップの材質や形状が違うため、タイピング時のキー音やキータッチのフィーリングが一般的なRealforceのキーボードと違います。
キートップ
キートップに梨地感があり、Realforce 91UBK Realforce 108UBK のような粉っぽさ、滑りやすさ感は感じられず、触感もよいです。
また、キートップに触れた感じでは、かなり硬い印象があります。通常版のRealforceのキーキャップのほうが肌ざわりが柔らかい触感があります。
キートップに触れた感触が硬い感覚があるため、キーキャップの角が尖っている印象があります。
他のREALFORCEのキーキャップより
底打ち感 / 非静音スイッチ
R2A-US4G-BK は静音キーでないため底打ち感はしっかりあり、キーを底まで押し込んだ時の硬さが感じられます。
静音キーを採用しているREALFORCEでは底打ちの触感がやわらかく、底打ち感がふわっとしています。
底打ちがやわらかい使用感が好みでない方もいると思いますが、この辺りは好みかと思われます。
キー入力時の打鍵音
打鍵音は後述しますが、一般的なREALFORCEより音が大きく、安っぽい印象があります。打鍵音では、静音スイッチのREALFORCEのほうが高級感があります。
キー荷重
キー荷重は45gです。一般的なキーボードよりは軽い打鍵感です。30gのキーよりは重さを感じますが、Realforce 偏荷重モデルの
中央部分の55gのキーのような重さは感じられ無いです。
Realforce 108Uシリーズ (変荷重)との比較
偏荷重のRealforce 108Uシリーズ (
108U-A XE0100や
Realforce 108UH)
と比較すると、中央付近のキーの荷重は 45gと55gの違いがあります。55gのキーは45gと比較すると、だいぶ重い使用感です。
R2SA-JP3M-WHとの比較
R2SA-JP3M-WHと比べると、荷重30gと45gの違いはあり、 R2SA-JP3M-WHのキーの軽さが良く感じられます。
ただし、比較してもR2A-US4G-BKが特段重いと感じるほどではないです。
108U-A XE3100との比較
108U-A XE3100 との比較でも、30gの荷重と45gの荷重の違いがありますが、
キーキャップの材質が、R2SA-JP3M-WHと異なるためか、キーの荷重の差が少ない印象です。
108U-A XE3100はEnterキーの荷重が若干重めのため、大きなキーについては、R2A-US4G-BKとフィーリングが似た感覚です。
また、108U-A XE3100とR2A-US4G-BKのキートップの梨地感が似ていることもフィーリングが似ている原因かと思われます。
打鍵音
R2A-US4G-BKは静音キーではないため、打鍵時に音がします。打鍵音はRealforce 108UHや108U-A XE3100と比べても大きい音がします。
打鍵音は良く響くいわゆる「カタカタ」音がします。おそらく、キートップの材質が音の違いになっていると考えられます。
通常の文字キー(小さいキー)ほど大きな音がし、Enterキーやスペースキー、Shiftキーは文字キーほどの大きな音はしません。
一般的なREALFORCE都の打鍵音の違いは、キーキャップの材質の違いと、ハウジング、プランジャの形状の違いが影響していると考えられます。
キーを押した際の音はそれほど違がありませんが、キーが戻る際の音は、かなり大きい音がします。
昨今のゲームのライブ配信や、テレワーク環境の場合、マイクがキーボードを音を拾ってしまう可能性があります。マイク等のセッティングに注意する必要があります。
キーキャップの経年変化
Realfoce RGBのキーキャップは2色成形のキーキャップで、文字がかすれないとのことですが、一方で材質がABS樹脂のため、長期間利用すると劣化してくるという話もあります。
他のRealforce キーボードはPBT樹脂のキーキャップが使われています。
長期間利用してキーキャップがどう変化するかを確認していきます。
インジケーターランプ
インジケーターランプは明るさや色も変えられますが、テンキーのすぐ上にあるため、キーボードを奥において利用するスタイルの場合、
テンキーのキーでインジケーターランプが隠れてしまい、点灯状況を確認しづらい場合があります。
キーボードを手前に置くスタイルではほとんど気にならないため、利用スタイルの違いで使用感がだいぶ異なります。
著者
iPentecのメインプログラマー
C#, ASP.NET の開発がメイン、少し前まではDelphiを愛用
最終更新日: 2022-05-16
作成日: 2021-06-05