顔の塗り方 顔の陰影のつけ方
この記事では、顔の塗り方、顔の陰影のつけ方を紹介します。
イラストや漫画用の着色方法の書き方の紹介記事です。写実の正確さよりもそれらしく見えるものを描く方法です。
事例1
事前準備
顔を描画します。今回は説明ため、シンプルなキャラクターにします。頭部の書き方は
こちらの記事を参照して下さい。
着色
基本色で着色します。塗り残しなく実線の内側を単色で塗りつぶします。塗り残しがなければ、単色でもきれいに見えます。単色で塗りつぶす場合は彩度がやや高い色(赤に近い色)を用いると見栄えが良くなります。今回の事例では彩度の低い色で塗っています。
陰影の色つけ
陰影を塗ります。耳の奥、あごの陰になる首の一部を着色しました。標準的な環境光ではこの程度の陰影でよいかと考えられます。
髪の毛がある場合
髪の毛がある場合は、髪の毛の影となる部分にも陰影をつけます。なくても良いですが、あったほうが自然に見えます。
参考
顔の側面を陰影付けすると下図のようになりますが、この陰影のつけ方はあまり利用されません。1990年代のアニメ絵では用いられていることもありましたが、現在はあまり使われません。
同様に顔の側面とこ目じり部分のへこみを影つけすると下図のようになりますが、この陰影のつけ方も2010年代ではほとんど使われません。
事例2
事前準備
香をお描画します。説明のために、シンプルなキャラクターを描きます。頭部の書き方は
こちらの記事を参照して下さい。
基本色での着色
塗り残しなく実線の内側を単色で塗りつぶします。塗り残しがなければ、単色でもきれいに見えます。単色で塗りつぶす場合は彩度がやや高い色(赤に近い色)を用いると見栄えが良くなります。
陰影
陰影を塗ります。耳の奥、あごの陰になる首の一部、後頭部の一部を陰の部分として着色しました。ほとんどの場合は髪の毛がありますので、髪の毛の陰も陰の部分とします。標準的な環境光ではこの程度の陰影でよいかと考えられます。(鎖骨の一部も陰にしました)
髪の毛がある場合の例
参考
陰をたくさん描きこみたい意識が強いと下図のように陰の領域を多くとってしまいがちですが、ここまで陰影が強いと夕暮れや横からの光を浴びているシーンの表現になってしまうため、使いどころが難しくなってしまいます。
実例
実際のアニメでの表現を確認すると、自然な環境光の下では陰影は弱めです。
アニメ 「翠星のガルガンティア」より
著者
挿絵などのお絵描き担当。以前はオタクライフにどっぷりつかっていたが、最近は体力が衰えたためかやや引き気味。
現在も趣味で細々と制作活動中。